とまいけと火薬委員会
その日、火薬委員会は重々しい空気に包まれていた。
焔硝蔵の隣にある控室。火薬委員会はこの部屋で会議をしたり、甘酒を飲んだりする。
今日はその中に全員はおらず、タカ丸と伊助は入り口で心配そうに覗き込んでいる。
中にいるのは顧問の土井と、委員長代理の兵助、兵助の右腕の三郎次。
そして、用具委員会の富松作兵衛だった。
「作兵衛、もう一度言ってもらおうか」
腕を組み、にっこりと威圧感のある笑みを浮かべるのは土井。
その隣に座る兵助は苦笑しているが、止めようとはしない。
滅多に見ない土井の姿に隣で押し黙る三郎次を横目で見て、作兵衛はぐっと目に力を入れた。
「お義父さん、お義母さん! 三郎次をわたしにください!!」
「お前にお義父さんと呼ばれる筋合いはないわッ!!!」
土井の怒鳴り声が控室に響き渡った。
――
思いついただけ。