食満くくとベーコンエッグ

*現パロ





トーストの香ばしい匂いと、焼けるベーコンの香りが漂ってくる。
じゅうじゅうと立てる音がさらに空腹を刺激した。

「朝から贅沢だなー」
「普段先輩が手ぇ抜いてるだけでしょ」
「ギリギリまで睡眠時間を確保した結果ですー」
「手ぇ抜いてるじゃないですか」

ケラケラと笑う後輩の頭を軽くはたいて、二人分のコーヒーを淹れる。インスタントだがいいだろう。そこまでこだわっていないし、朝っぱらから本格的に淹れる時間も気力もない。
コーヒーをテーブルに置いて二人分の皿を用意すると、後輩がナイスタイミング、と嬉しそうに笑った。

「お。うまそー」
「半熟なんで食べる時気を付けてくださいね」
「半熟美味いけどそこ辛いよな」
「ねー。店とかのトロットロの奴って、ほとんど皿に落ちちゃうし」
「なんか損した気になるよなアレ」

トーストに乗ったベーコンエッグ。
本当はサラダとか有った方がいいんでしょうけど、と後輩は言うが、男二人の朝飯にしてはかなり豪華な方ではないだろうか。と栄養調整食品が毎朝の飯である男は思う。

「「いただきます」」

半熟ではあるものの店のもの程トロトロではなく、あまり零れないように調整された目玉焼きと、塩っけがあってカリカリに焼かれたベーコン。さく、と音を立てる食パンは、どうやったのか中身はふわふわ。

「うま」
「そりゃそうでしょう。愛情たっぷりですからね」
「さすがだな久々知くん、今日の夜覚悟しとけ」

後輩の笑い声が上がる。
美味しい食事に愛しい恋人。
さあ、今日も一日頑張りますか。







――
食満くくに私が食べたいものを食べてもらうシリーズ。
久々に書いたのでなんか微妙だけど、まあいっか!
明日の朝ご飯ベーコンエッグにしよう。




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