タカくくの告白






猫のようにふにゃんと目を細める笑顔。
まるで別のいきもののようにすいすいと動く指先。
夏のお日様のようにキラキラと明るい髪。
寒い日の甘酒のようにゆっくり浸透する優しい声。
実習中の軽い身のこなしや
意外と動く長い脚。
委員会中の真剣な表情。
肉刺や火傷が多い暖かいてのひら。
傷だらけの膝小僧。
火薬壺を抱える、筋肉のついた二の腕。
いとおしいものを見る、まなざし。


「ねえ、久々知くんっておれのこと好きでしょ」


唐突に腕を引かれて、少し意地の悪い声音。
核心を突いた言葉に、自分の気持ちが悟られていると知った。
知っていてその言葉を言うのなら、なんて酷い男だろう。


「……好きだとしても、お前とどうこうなろうなんて思ってないよ」


視線を逸らして言ったことに、タカ丸が苦笑したのが雰囲気で分かった。
それすらも分かっていたのなら、どうして声をかけたのか。
諦めろなんて言葉をわざわざ言いにきたのか。感情がそんなに簡単に操作できないことくらい、人と関わることが多いお前なら分かっているだろうに。

泣きそうになった瞬間、告げられた言葉に、俺の思考は真っ白になった。


「アナタはどうこうなろうと思ってなくてもね。おれは、アナタと一緒に生きていきたいと思うよ。
あのね、久々知くん。おれも、アナタが好き」


思わず音が付きそうな程勢いよく頭を上げる。
タカ丸の顔はこれ以上ないくらい真っ赤に染まっていて、けれどその目は確かに俺への想いが溢れていて。
“ああ、初めて見る表情だ。”
そう思ったら、思わず言ってしまっていた。


「ああ、くっそ、俺もお前が好きだ!」


ずっと蓋をしていたのに、お前が開けてしまった。
これからちゃんと責任を取ってくれよ。
一生、一緒に生きてくれるんだろう、なあ、タカ丸。





――
今書いてるものが詰まっているので息抜き。と、ちょっと練習。読点多いとやっぱり読みにくいかなあ。でもなんか丁寧な印象はあるような……ないような。
好きすぎると、なんか最終的に「あーもー好きだ馬鹿野郎!」とか「お前なんなん!可愛すぎか!!しばくぞ!!」みたいな心境になることってありませんか。「なんで私この人のことこんな好きなん!腹立つ!」みたいな。
なんかタカくくはそんなイメージ。




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