雑感と妄想



土方
→天然素直マイペース我慢強い(幼少期)+切れ者強がり負けず嫌い(バラガキ)+気遣い飴と鞭(道場から浪士組)=鬼の副長土方十四郎

純粋なパラメーターにすると平均より全部数値は上だが、化け物揃いの周りのせいで相対的に弱く見える。ただし瀕死状態になると攻撃力が上がるタイプ。
足技が多くきっと素手での喧嘩も強いが、死んでも刀を離さないのであまり見られない。敵意や殺気の察知と危機回避能力は随一。かつ、戦術家であるため情報処理能力と分析力、判断力にも長ける。人心掌握術も心得ている拷問のプロ。

真選組のリーダー。トップという意味ではなく大将を立てて全権を握る司令塔、かつ、ゴロツキを侍に導く人、近藤を夢に導く人。という意味のリーダー。
周囲からの理想が高く、彼が認めた人間や周囲に置く人間は相対的に評価が上がる。そして本人は周囲の理想などを軽く凌駕していく。

ツンデレにも見えるが天然バカで根は素直なため、大事なことはちゃんと言う。プライド高いけどそれ以上に愛情深く、真選組のためならなんでもできる。目的のためなら手段は選ばないし妥協もしない(トッシー篇)。妾の子→バラガキで悪意や敵意に浸って生きてきているため悪意には敏感。
人の顔色を伺う幼少期だったこともあってなんとなく本能的に地雷を避けられる。悪口言うのは下手で、実は坂田との喧嘩は坂田がいじってきたところを同じように返している(おそらく【坂田が髪をいじってくる→言ってきたってことは言われてもいいということ→坂田の髪をいじり返す】という思考。ただの負けず嫌いの可能性もあり)。
「B型の女」とか漠然としたものは決めつけて考えるが、無意識にちゃんと相手を見ているので、対人、個人個人においてはフィルターや固定観念にとらわれることはあまり無い。神楽や新八も子供であると同時に能力も認めている。冷静に周囲の評価をしている。(=パターン化して考える。分析力)意見を述べる時に一般論を示すことが多い気がする(自分の意見に自信がないというよりは、一線を置いている?)。

ストレートな愛情か悪意しか受けてこなかったため沖田や坂田の「好きな子をいじめる」的な情緒は一切理解できない。ので、沖田や坂田の自分への好意は割かし気付いていない(さらば以前)。好きな人は大事にする。ミツバのことは本当に大事で、それでも「そばにいたい」というミツバのたった一つの願いすら叶えてやれないために突き放し、なんなら「あんな男好きになるんじゃなかった」くらいに思って自分のことは忘れて次に行ってほしかった。
でもお互いに理解しすぎていたためにミツバは土方の考えを理解していたし、再会の視線合わせでお互いの気持ちを察して、察したがために最期まで会うことはなかった。そしてそれが酷いことだと自覚している。
ミツバは「沖田総悟の姉」として死に、お互いの気持ちはお互いだけが知っていた。背負うものがなければ、自分でミツバを幸せにしたかった。でもきっと背負うものがなければ、ミツバが自分を好きになることはなかった。
土方の恋愛感情はミツバが全部持って行った。(最期に会おうとしなかったのは、「兄姉を亡くした弟」の気持ちが分かったから、という可能性もあり。まして彼は兄を看取ることができなかったので)

仕事に関しては鋭いがそれ以外には鈍いというより清々しいほど興味がない。だからお妙と近藤の恋愛も星海坊主と神楽の絆も割と本気でどうでもいい。だがフォローの男でもあるため、必要ならすぐ察知できるし腹の探り合いもやる。
他人のボケにちゃんとのっかったツッコミをしてくれる。博識。ドラマとか映画も見る。でもハイジ知らなかったのでバラエティはあんまり見ないかもしれない。
猿公回で猿神信仰のことを知っていたこと、神楽葬式回「どこの宗教入ってんだアイツ」発言から、宗教によっての弔い方や宗教言葉は一通り知ってるっぽい。
対人能力は高く、人に合わせることができる(75訓、竜宮篇ラストなど)が、根は一匹狼気質なのでずっと人と一緒にいると疲れる(さらば篇「大勢で飲むのが苦手」)。

バラガキ篇で「妾の子」としての意識が強いこととイボ篇柳生篇から、母親に対してあまりいい感情を持ってなさそう。マヨラ13回文通篇あんぱん回での発言も併せて見ると女を拗らせてそう。感情的には本気でやり合おうとしていたため、女を下に見ているわけではない。
美醜の感覚は通常で、イケメンでモテる自覚はあるが、それが長所とは思ってない。でもモテないと言われるとそれはそれでムカつく。仕事で使えるなら使う。松平近藤沖田と違って遊園地にも来たことありそうだったのと、トッシー篇オレアイ篇で口説き慣れてる、文通篇のフォローっぷりや柳生篇マヨラ13回のモテっぷりを見るに女慣れはしてる。
男所帯のため下ネタには耐性があるが、基本的に下品だと思ってて内容を理解はできるが自分から言うことはほぼ無い。
山崎曰くの純情であって初心ではない。特定の単語だけで思い至る程度には男同士のセックスについての知識もあるし、関わりたくないスタンスといえど一応同性愛に理解もある。六角篇での沖田の恋愛(誤解)に対してもそうだし、近藤、山崎の恋愛に対しても興味がなさそうだったので(山崎のは万事屋に張り合ってただけ)、同性愛でも異種間愛でも「本人同士がいいならいい」のスタンス(山崎のお見合いもたまが乗り気じゃないとわかっていた?)。
ただそれが自分に向くならめっちゃ悩みそう。傷つけることはしないので気持ち悪いとは(いくら坂田や沖田でも、たとえ伊東や佐々木相手でも)言わない。冗談と茶化されてもそういうことは言わない。

過去は振り返らないし、他人の過去もどうでもいい。山崎に対して花見の場所取りやらオヴェーの行列代行やら面倒な尋問やらでパシることはあっても八つ当たりで殴ったりはしない。面倒事=山崎 的な。基本的に殴る蹴るはサボりの鉄拳制裁。あと煙草やマヨは鉄に買いに行かせるしその前は自分で行ってたので山崎をやたらと私用で使ったりはしない(トッシーの墓の手入れはさせる)。
正論や図星さされても殴りはしない。口で返すか黙り込む。大事なことはちゃんと言うけど普段は顔にも出さないし言葉にもしない。ので、周囲が土方を理解しようとした結果、近しい人達にはなんとなく読まれている。周りにどう思われようと気にしない。坂田とか沖田に言われると張り合うこともあるけど、基本的には興味もないし他人にどう思われようと自分を貫く。が、感情をぶつけられると同じだけの熱量で返す。

ぐるぐる考えて自分を追い詰めることもあるが、ネガティブではないのですぐに解決策を図る。生命力に溢れているくせにあっさり死にそう。例えば金魂篇みたいなことがあっても最後の最後まで生きることを諦めないし、ジグゾウ篇みたいに火事場の馬鹿力でどうにかするけど、咄嗟に子供とか隊士を庇って死ぬ、みたいなことはありそう。
死が日常の一部というか、遠いものじゃないというか、坂田や近藤、桂みたいに決意してするものじゃないような感じ。

割と周囲に対して無関心(でも困ってたら助ける)、かつ敵には本気で容赦がないが、その反面懐に入れた人にはとことん甘く見捨てられないし情が深い。ので、なんだかんだで一番内部粛清を割り切れない人かもしれない。もちろん表には出さないし誰かに零すこともしない。
やろうと思えば真選組連中も坂田や攘夷も万事屋も全員騙し抜くことができる(ミツバ篇トッシー篇しらたま篇エピローグ他)。トッシー篇でオタクの振りをすることに山崎が驚きもしなかったので、実は結構山崎(監察方)と潜入捜査してるかもしれない。

バラガキ時代にいろいろ経験済み。山菜とか詳しい。男の料理って感じの料理をする。
深層心理レベルで自己評価が低い(無自覚)。
愛情や好意に臆病で嫌われ者である方が落ち着く(育ちのせい)。ナンバー2ということもあって、自分は替えがきくと思っている節がある。バラガキ篇での義姉の台詞がちょっと不自然な気がするので、為五郎さんが結婚したのは土方出奔後、もしくは結婚していたが義姉と土方に直接的な関わりはあまり無かった可能性が高い。

親父の幽霊が見える、妖刀(怨霊)に憑りつかれる、沖田の守護霊に生命力を吸い取られる、マヨラティの呪いを受けている、魂になった時の記憶がある、など坂田同様霊感があるが、坂田とは反対に影響を受けやすい。母親の腹の中にいた時のことを覚えてそうだし、前世の記憶も持って転生しそう。あと蚊の天人篇と柳生篇から、気配に敏いので見なくていいものもやたら見えたり感じたりしそう。怖くなったら狭いところに逃げるので、小さい頃何かあったら押し入れとかに入ってたかもしれない。

素は割と天然かつ素直。たぶん為五郎さんの一件がなかったらただの好青年に育ってた。
ただ「鬼」の顔が仮面かと言われればそうではなく、喧嘩や斬り合いを楽しむ狂気の面も持っている。しかしそういうバラガキやら鬼の面は環境によるところが大きいので、時々素が出て口調がかわいくなる。
一般人への態度は柔らかく、相手が柄悪く文句言ってきても「すまねえ」と言える人(75訓)。バラガキの前に妾と言えど豪農の子なのでちょっとした所作が上品でお行儀がいい。動物好き。意外と嫌われることはないのにマヨで逃げられる。

近藤とはよく意見がぶつかる(動乱篇、一国傾城篇)し、沖田には大事な局面以外では普通に裏切られることが多いので、もしかすると一番裏切られてダメージを受けるのは山崎かもしれない。



山崎
→監察方配属は鉄の時みたく近藤のノリかもしれないが、監察として育て上げたのは確実に土方。局長と副長をセットで見てる(動乱篇「土方達(あのひとたち)」しらたま篇「局長達」)。局長は一緒にいたい大将、副長はついていきたい上司。真選組の誰よりも「鬼の副長」と「土方十四郎」を見てきている。局長だけでなく副長のためにも死ねると思ってるけど、副長は自分のために死ぬことを許さないので口には出さない。図太い。
大勢でいる時は人使いの荒い上司とパシられ属性の部下だが、土方と二人きりの時はやたらと年上感を出す。が、サボったりボケたりすることも多いので年上年下として、上司部下としてお互いに甘えられる。
自分の実力をとても冷静に判断している。
たぶんマヨ丼食べたことある。
監察としてはもちろん優秀だけど、真実を見抜くことはあまり得意ではない。副長の指示は言われるまでもなく理解できるけど真意までは分からない。感情移入しやすい性質に見えて、その実冷静に観察している節がある。
見えるけど何もできないタイプ。土方がびくびくしてるのをあ〜って感じで見てる。
局長のことは勿論尊敬してるし大好きだけど、局長をバカ呼ばわりしたり沖田に内心ツッコミでお前とか言ったりする割に、副長に対しては強く出られない上に内心のツッコミですらお前呼ばわりはできないし厠革命回で笑顔で焼き芋お誘いに来てるし(しかもたぶん唯一の満面の笑み)、人間としてか男としてか好きで尊敬してるのはどちらかといえば副長の方かもしれない。



坂田
→なんなら土方よりツンデレ。ツンデレっていうか拗らせて捻くれまくってる。
土方に対して夢を見ているし自分の理想だと思っている節がある。
土方とは深いところを共有できる割にお互いに踏み込んだりはしないので、ぽろっと誰にも言えなかったことを言えたりする。今は土方のマヨネーズが愛情表現であることを理解している。
過去のことや高杉桂のことを自分から話したのは土方だけ。
土方達が去ったあとすぐに悪夢を見ていたり、土方と入れ替わった時には土方の枕を離さず三度寝までしたり、土方がいると悪夢を見ない疑惑。
土方同様霊感持ちだが、超強い守護霊がいたりスタンドを使役したり、陰陽師的な力がある。土方とは逆に除霊できそう。前世の記憶とかはなさそうだけどやたらと霊に好かれそうで別の世界に連れていかれたりしそう(そこで霊と仲良くなって普通に帰ってくる)。



近藤
→人の本質を見抜く目を持っている(ex:坂田、星海坊主)。が、基本的に性善説の持ち主なので悪意は見抜けない。悪意を向けられても受け入れられる。なんでも受け入れる器の大きさを持っている。
土方に対してのみ、弱音を吐けるし対等に喧嘩もできる。
土方と一緒に食べに行ったり飲みに行ったりする描写が多いくせに土方がマヨを使ってないことばかり(回転寿司、竜宮城)なので、マヨを拒否したことがあるのかもしれない。動乱篇からのマガナギ篇で、土方への信頼度が上がっている。いるだけで浄霊できそう。



沖田
→周囲が大人ばかりなことと、土方とミツバの恋愛を間近で見てきたためか人の情緒に敏い。
ほぼ土方。
近藤だけでなく土方もいないと荒む(むしろ土方が主?)。土方に対してある種の理想を持っており、全力で甘えられる人。
マヨ丼食べたことある。
実はだいぶ土方に影響を受けていて、近藤よりも土方に思考回路が似てる。でもちゃんと近藤の影響も受けてるので、土方よりは柔軟なところもある。
呪いとかに詳しいけど零感っぽい。


坂田と高杉→表裏一体。全て同じ条件で同じ育てられ方をした全く違う花
過程が同じで結論が違う
坂田と服部→近い条件で育てられた同じ科目で別の種類の同じ色の花
過程も結論も似通っている
坂田と土方→鏡合わせ。全く別の条件で育てられた同じ花
過程が違って結論が同じ
坂田と月詠→近い条件で育てられた色違いの同じ花
過程も結果も似ているが別物


近藤と土方→大将と右腕、半身、唯一無二、親友、悪友、夫婦、父ちゃんと母ちゃん、家族。なんかもう全て。
土方と沖田→上司と部下、年上と年下、母ちゃんと息子、でも弟弟子と兄弟子。後輩と先輩。なんだかんだ対等。
土方と山崎→上司と部下、年下と年上。命を預かる方と預ける方。頭脳と手足。ある意味唯一。最期まで一緒にいそう。
土方と坂田→真選組副長と万事屋社長、バラガキと戦争経験者、鬼の副長と白夜叉、黒髪と白髪(銀髪)、「全て混ざった黒を羽織って」と「真っ白でいく」、鏡合わせで背中合わせ。隣に立って別の道を行く。でも相手の道が外れると放っておけない。魂の双子。運命。


土方は“何も言わない”ということで真選組万事屋江戸の仲間達全員に真意を隠し通すことができるけど、偽悪的な騙し方は何故か全員にバレる。大体考えることは一緒なのもあって坂田の嘘は見抜ける。近藤・沖田の嘘は見抜けないけど偽悪的な振る舞いは、真相にまでは辿り着けなくても薄っすら嘘だということは分かる。山崎の嘘は山崎の詰めが甘いので分かる。山崎は偽悪的な振る舞いをしない。
坂田は周りに真意も騙すこともできるけど、真選組連中のために偽悪的な振る舞いをすることはないし、しようとしても土方には嘘がつけないのでバレる。土方を似てると思ってないせいか土方の嘘が見抜けない。土方以外の嘘は大体見抜ける。
ただし歯医者回のように、お互い余裕がないときは見抜けない。


武州=村塾
真選組=万事屋

坂田は近藤に松陽を見ていたが、もしかすると土方にとっては為五郎こそが松陽であり、近藤は坂田にとっての万事屋かお登勢だったのかもしれない。
村塾は真選組を羨ましいというか、思うところはあると思う。でも個人個人と関わるにつれて、自分達と真選組の違いを知るようになってからのさらば篇。
桂あたりは土方に坂田を見たことがあるかもしれない。でも土方と坂田はプラス面が似ているだけでマイナス面は正反対。土方は近藤や桂寄りの思考をしていて光属性。坂田は高杉のようになっていた可能性があるけど、土方は絶対に高杉のようにはならない。例えさらばの時に近藤が死んでいたとしても幕府を憎むことはしないだろうし、土方がそうある限りは沖田も高杉のようにはならない。ただ一番高杉に近いのは沖田。


ミツバ篇
武州の絆、沖田姉弟の絆、土方とミツバの絆
沖田と土方の関係性の変化

動乱篇
真選組の絆、沖田・山崎・坂田(万事屋)・伊東・(近藤)から土方への感情、真選組にとっての局長、真選組にとっての副長
近藤と土方の関係性の変化

バラガキ篇
土方と佐々木の兄としての対比、真選組と見廻組の対比
坂田と土方(真選組)の関係性の変化

さらば篇
近藤と佐々木(+坂田と将軍)の大将としての対比
局長と副長の関係性
それぞれの関係性の集大成
山崎との関係性がピックアップされなかったのは、既に完成されているため


さらばについて
・土方の葛藤(もちろんヘタレていたわけではないし、身が竦んでいたわけでもない)
土方が一番守りたかったものは近藤の意思。
近藤の意思は「隊士達の命」と「江戸を護る警察であること」。
(※近藤は「江戸を護る警察」=「真選組」と認識)
土方はそこまで理解し、隊士達の謀反を止めて警察をしていた。が、今の幕府について警察をするならば、江戸を護れないことを知る。(喜々を殴った坂田(=謀反人)を救えない)

桂はそれを知っていて、近藤に「江戸を護る警察」=「真選組」、ではないと諭す。
真選組は「真の道を選ぶ者」。真の道を示すものは、土方が定めた局中法度。
それでも土方が動けなかったのは、土方が「副長」だったから。
いくら土方が自分を「もう副長ではない」「局中法度は無い」と言っても、土方はどこまでも「真選組副長」であり、「副長」が決めたことは誰がなんと言おうとも、たとえ反対する隊士がいようとも、「真選組の総意」になる。(ここで副長が警察であり続けていたからこそ、沖田は隊服を着続けられたし、山崎達は桂一派と手を組めた(謀反人と言われてもおかしくなかった))(奈落、喜々と佐々木の動きから、土方も暗殺予定だった&幕府連中に監視されていた可能性)

近藤の意思を護るならば、隊士達の命は無事。
近藤の命を救いに行くならば、隊士達は全員謀反人となり、下手をすれば隊士の家族にまで危険が及ぶことになる。
隊士達の命を守りたいことは副長本人としての意思でもあり、副長は自分の命令ではなく、個々それぞれに己の道を決めてほしかった。
土方が坂田に語った「戻れなくなる」のは自分ではなく隊士達。
隊士達の日常、近藤の意思、近藤の命、隊士達の意思、隊士達の命、自分の意思、副長としての意思。それだけのものに縛られて、身動きが取れず、自分自身を情けないと思いつつも何もできずにいた。
そこを沖田達が「全員自分の意思で近藤の命を救いに行く」と伝えたため、土方副長復活。

・坂田との対比
松陽も近藤も、「みんな/隊士達・江戸 を護ること」が意思。
坂田は一度松陽を見送ったが、高杉桂らと共に助けに行くことを即決した。高杉桂に「松陽の意思」は伝えなかった。
松陽との約束を守るため、高杉桂ではなく松陽を斬った。(高杉桂の命と松陽の意思を護り、松陽の命と高杉桂の意思を失った)
土方は近藤を見送れなかった(≒高杉桂)、その上で近藤を助けに行かないことを決めた(=坂田)。
沖田達に「近藤の意思」を告げ、自分も同じ意思であることを告げた。
結果、沖田達は近藤土方の意思を汲み取り助けに行かなかった。しかし万事屋桂一派によって、土方の決めた道を共に行くことに決める(=業を一人で背負わせない)。

土方は坂田と同じポジションであると同時に、人質だった高杉と桂のポジションでもあった。
坂田と高杉はお互いに思いをぶつけられるが、土方はその相手がいなかった(坂田にぶつけたらば、沖田達を引き留めずに行けばよかったから)。
坂田はおそらくそれも汲み取っていて、更に土方ではなく自分があの近藤の場にいて、託された言葉を聞いたことへの悔恨めいた思い、どうして土方ではなく自分なのかという思いがあった。喜々を殴ろうとした土方の拳を受けたのは、土方のやるせない思いを汲み取ることと、同時にあの場にいたのに何もできなかった、土方ではなく自分がいてしまったことへの罰のような思いがあったから。

動乱篇でわかる通り、坂田は土方に「大事なものの傍らで剣を振り回しながら死んでほしい」と思っている。自分ができなかったことを土方に託している。だというのに、近藤を見送ってしまった。託した思いを自分で踏みにじってしまった。だからこその「すまねえ」だけど、土方は坂田を責めなかった。きっと隊士達に責めさせることもしなかった。
近藤の思惑に気づけなかった、もしくは薄々違和感はあっても指摘しなかった自分を責めただろうし、隊士達にもそう伝えたのではなかろうか。(ガマガエル回から)

・土方の生気のない表情について
土方はミツバ、為五郎、伊東、トッシーなど自分の根幹に関わる人達を失くしている。特に為五郎は「自分のせいで」という経験もしていて、「自分のせいで(仲間は捕まった/兄の光を失った)」「自分の手で(松陽を斬った/暴漢を斬った)(=全てを失くすきっかけを作った)」「全て失った(高杉と桂も失った/居場所を失くした)」という比。
その上で最たるものである近藤を失くしてしまえば、今までなんのために生きてきたのかわからなくなってしまう。近藤は、松陽と似ているポジションにいるものの、土方にとっては坂田にとってのお登勢や万事屋(全部失くしたあとに手に入れたもの)。
近藤を失ったと思ったの時の心的ダメージはもしかすると四天王篇のお登勢、将軍暗殺篇で新八と神楽がやられたと思った時の坂田と同等レベルなのでは。実際、近藤が連れて行かれた時はまだ心も折れておらず、仮死状態の近藤を見た時に完全に折れた。
が、さらば篇しらたま篇を経てからは、近藤がいなくなっても近藤の意思を継ぎ、真の道を選んで生きていけると思う。





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