赤頭巾ちゃんのおつかい
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「寄り道しないで帰ってくるのよ。おばあちゃんはお気に入りのお酒じゃないと駄目なんだから」

「だいじょうぶだよ」

 僕はにっこり笑った。

「そうだ。今晩、おばあちゃんに相談してみたら?」

 ママは楽しそうにそんなことを言う。
 僕は訳が分からず、軽く首を傾げた。

「幽霊の話」

 僕は一瞬固まってしまった。
 あんまり思い詰めて、独り言でも言っていたのだろうか。ママには話してないはずなのに。

「担当の先生がね、お宅では黒魔術でも教えてるんですか!って。おかげでママ、学校に呼び出し。びっくりしちゃった」

 ママは人差し指を立てて言った。
 学校から呼び出し命令を受けたというのに、ママは妙にうれしそうだった。

(13/26n)

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