臆病な天気予報士と幽霊マニアの少年
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「また天気予報か? そういえば、《ブルー・スカイ天気予報》の天才天気予報士。予報が外れて雨が降った途端、逃げ出したってな。さっき、学校のロビィのテレビジョンでやっていたよ」

「ふぅん。天才も大変だね。でも、外された方はたまったもんじゃないよ」

 僕は溜め息をつきながら言った。
 ウェスリーは僕のそんな様子を見て、軽く笑うと僕が座っている席の右となりに座った。
 昼休みだというのに食堂は空席ばかりだった。
 僕らの他には数人しかいないみたいだ。見回していると、食堂の角に座っている女の子と眼があってしまった。長い黒髪の可愛らしい子だ。たぶん年下だろう。

「それよりさ、」

 ウェスリーが話し始めたので僕は彼女から眼をそらした。

「さっき教員室行ったら、リベラル、今日の一時限目の《歌唱力試験》、落ちてたぞ」

「ああ、やっぱり。予想はしてたけど」

 僕は頭を抱えるしか無かった。

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