臆病な天気予報士と幽霊マニアの少年
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「私は幼稚園の教師よ。今日は晴れになるからって、三か月も前から《アクア遊園地》に行く予定を立てていたのに。おかげで子供たちは朝から泣きっ放しよ」

 それからラヂオからは、アナウンサーの声で苦情の電話が殺到し、混乱していると伝えた。それが終わるとラヂオからは何も聞こえなくなってしまった。
 けれど僕は、暫くの間は受信可能な状態にして再開されるのを待った。

「やぁ、リベラル」

 僕に話しかけて来たのは、友達のウェスリーだ。
 彼は、僕が何の情報を伝えないラヂオのスイッチをいつまでも切らないので、不思議そうな顔をしている。
 仕方なく僕はスイッチを切り、ラヂオを鞄の中に放り込んだ。

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