屋上への階段を駆け上り、扉を開けると同時に授業が始まることを知らせるチャイムが鳴った。






心地よい風と綺麗な大空の中、ぽつんと1人足だけを柵の外に出し、船を漕ぎながら眠る俺の彼女を発見。






やっと見つけた。








そっと近づき後ろからぎゅっと抱きしめてみると、規則正しい寝息が聞こえてきた。







って…







「バカりんご!起きろ!」






抱きしめられてんのに、起きろよ!!







『ふぇ…?あ、元希おっはよー』







瞼を開け、振り向いたりんごと目が合う。



りんごの香りと可愛いさに頬が赤くなるのを感じる。







「おはよーじゃねぇよ。もう2時間目始まる。心配かけんなバカ。」






『うそ!?え!寝過ごしたぁ〜(泣)』







りんご曰く、朝早く来すぎたから屋上で野球部の朝練を見ていたら寝てしまっていたらしい。




「バッカじゃねーの。」






口ではそう言ったものの、靴あんのに朝教室に入ったら居なくて、周りのやつに聞いたら「今日はまだ来てない。」とか言われて、走って探し回ったほど俺は心配したんだ。








「探した…」





ボソッとつぶやき、りんごを抱きしめる腕に力を込め、肩に顔を埋めると、りんごも俺の腕にしがみついてきた。


りんごの匂いがする。


りんごのコトになると冷静になれなくなる俺ってダセェな…






『うん。ありがと…』






俺の腕の中で、クルッと回転してこちらを向いたりんごに噛み付くようにキスを落とすと、顔を真っ赤にさせて『もー///』なんて言うから「愛しい」なんて思って、何度もキスをした。













心配料



(キスだけじゃ足んねぇけど?)








☆あとがき
ヒロインちゃんドジっ子w

ああ見えて榛名は優しいんです。


2012.3.23






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