10 俺だけ


「りんごーーっ!!」



ぎゅぅ…








『ちょ…悠一郎苦しい!』






千代ちゃんがうぐいす嬢を務めるということで、現実1人でマネジをしてる。



ってか、私まだマネジになってな(ry





「えー、いーじゃんかよーっ!」






『んもー、はい、ドリンク!』





「サンキュー」







ただでさえ忙しいのに、悠一郎がくっついてきて大変。




ま、嫌じゃないけど←






『栄口くんタオルどうぞー』



「宮城さんありがと!」ニコっ






え、笑顔が眩しい!











みんなにドリンクとタオルを配り終え、一息ついていると阿部くんと三橋くんがベンチに帰ってきた。




そういえば、どこいってたんだろ?





すると…






「三橋ー」






グラウンドの方からの声



この声…さっき仲良くなった叶くんだ。


声の方を見ると、マウンドで手を降る叶くん。


そういえば、三星は三橋くんの前いた学校だったね。







そして叶くんは、キャッチャーの子に向かってボールを投げた…





ボールの軌道は途中で下に落ちる様に変化し、キャッチャーはボールをこぼした。






「フォーク…」





誰かが呟いた。








『あれが、変化球…』






正直私は変化球というものをちゃんと見たことがなかった。








『す、すごい…』



だから、今の叶くんのフォーク?はすごい衝撃で…







あんなの、打てるの…?






「打てるよな。田島。」




『…!』




阿部くんの言葉。
悠一郎の名前が出て、全員が一斉に悠一郎を見る。






「打てるよ。」





えっ…







「俺、一試合やって打てなかった球、無いもんね。」








そう力強く言った悠一郎は、視線の先を私に変えた。





そして…










「だからりんご、俺だけ見とけ。」









『っ…///』






すごく、かっこいいです。はい。←










(りんごが他の奴を見て、『すごい』なんて言ったから。)


(りんごが他の奴のこと、じっと見たりするから。)


(嫌になったんだ。)


(こんな俺はかっこわりぃか?)


(だけどただ、りんごは俺だけ見て欲しい)



(そう思っただけなんだ。)







☆あとがき

グダグダあぁあぁああぁあ!!





2012.2.24

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