9 よごれる



ジュダルがなまえの元に来なくなってから、一ヶ月が経とうとしていた。






夜明け前、空に浮かぶ怪しげな黒い雲のようなもの。









ーーー


〔ジュダルは聞かなかったか


〔ああ…


〔ならば仕方ない。
小娘を消そうか。









ガチャ…扉が開く音に目を覚ますが、外はまだまだ暗い。






『誰…?』





覚醒しきらない頭でベッドから出た。






そのとき、







『ぅぐっ!?』







お腹に鈍い痛み、意識を完全に失った。




















『ぅ…』




〔お目覚めだ。






お腹の痛みと共に目を覚ます。






ここはどこなのか。




見渡す限り真っ暗でなにもない空間といった感じだ。






〔お嬢さんに邪魔をされては困るんだ







どこからか声が聞こえるが誰なのかなになのかもわからない。










『あの、誰ですか?ここはどこ?』







なにもない闇。怖い。怖いよ。







〔知る必要はない。君には罰を受けてもらう。





『ばつ…?っ!あぁあぁああぁあ!!』







頭が痛い






『あぁあぁああぁあ!あぁあぁああぁあがあぁあぁああぁあ!やめろ!やめろ!』






痛い痛い痛くて痛いいいたい





『やめろおおおおお!私の私の中に、入ってくるなあぁあぁああぁあ』





頭を抱えて泣き叫ぶ。





闇が、心の中に、頭の中に




暴れて、切り裂いて








気持ち悪い。







私の全てが犯される。









『いやあぁあぁああぁあ!いやあぁあぁああぁああぁあぁああぁあ!!』








ーーー



〔終わったか。


〔あとはどうする?


〔その辺にでも捨てておけ。









ぐったりと横たわったなまえ。




涙と鼻水と唾液で顔がぐしゃぐしゃになっていた。







2014.1.12

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