▼ わるいひと-2
ひとしきり周りの皿に手を付けていたらお腹の辺りが少し苦しくなってきた。
もうやめよう。
そもそも自分がやけ食いめいた事をするのもおかしいし。
とっととあの女たらしを捕まえて、ヤンガスと合流しなくては。というか、元々ヤンガスは一緒に来る予定だったし。
そんな時。
「おーい、ゼシカ! このお姉さんの息子を捜すの手伝ってくれよ」
「はあ? 」
真後ろから声を掛けられて振り向くと、不安げな表情の女性を連れ立ったククールだった。
恐らく、あの女性不安げにしていたからあの時声を掛けたのだろう。
「もう、しょうがないわね」
結局こうなるんだから。
わるいひと
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