滑り落ちるもの




 「僕が生涯を共にしたいと願う女性は……」

 ぴんと張り詰めたような雰囲気を纏うルドマン邸。そこに打ち付ける雨にも負けないような大きさではっきりと、彼はある女性の名前を口にした。

 「うそ……! 」

 あまりのことに口を塞ぐ。
 目の前がきらきらと輝くように色づいていく。

 選ばれたのは、私だった。


  
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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