(過去?)夢




「成瀬君って人に心許してるようでいつも一歩引いてるよね」


これはある人にいわれた言葉。
もう誰だったか忘れてしまった。誰でも構わないだろう。

いつからだろう。

人との距離の取り方がわからなくなったのは
俺の生みの親も育ての親殺されて、花音は敵になって、つらくて葉音なんかを作ってしまって
広野は記憶を失って―……

どうしてそうなったんだろう
俺が近くにいたから?
違うんだろうけどどうしてもそう思ってしまう。
違うといってくれる人も
そうだお前が疫病神だからだ
といってくれる人も
いないから
皆戦争で死んでしまったから
肯定も否定ない

俺はいろんな人を殺してるんですか?
俺が戦って殺した人以外にも
俺は殺してるんですか


夢をみる
幸せな夢
誰かの言葉に過剰に反応して
幸せな夢をみる
でもそれは冗談で
ただの偽物で
すぐに壊れて
笑われて
それで終わり

一歩引いてるのは虚言に反応しても
遠ければ

みえない

わからない

遠ければ痛みが少ない

いつの間にか自衛してしまう
そんなつもりがなくても、距離を置いてしまうのです
変わらないのです
変われないのです

ねえ神様

夢は夢現実は現実

なら
夢は現実にならないのですか?

俺は現実で
償い続けなければいけないのですか?

甘い夢を見ることは
許されない罪なのですか?


どうなんですか、ねえ―……





助けて

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