24、言ってしまったら終わりそうで・・・。
小十郎が居なくなった部屋で私はさっきの小十郎の言葉を思い出した。


私の幸せが小十郎の幸せ?皆の幸せ?
じゃあ小十郎や皆が幸せになるには私が幸せにならなきゃいけないの?


私が幸せになるなんて許されない事なのに・・。




それに、感情が高ぶってつい言ってしまいそうになった言わないようにしていた言葉。
何故?言ってしまったら駄目なのに・・・・。

いや、駄目というよりも言ってしまったら私の今までの行動がすべて無駄になりそうな気がして・・・・・。


私は小十郎やみんなを守るためだ、とか言って守れてない?
避けてるのに私の周りの人が傷ついている。これは本当。


もし、私のこの考え全てが間違っていたというならば、私は・・・・・・。
駄目だ、違う。間違ってなどいない・・・・はず。



小十郎に心を動かされ始めている。駄目。駄目ってわかってるのに。
小十郎が話しかけてくるたびに普通に接したい。

しかし、私に近づけば小十郎は義姫、それか私に殺されそうで・・・・・。



どうしたらいい?




ねぇ、私の考え間違ってた?
もしかして私もの凄く馬鹿だった?
自分から周りを傷つけていた?


けど、そんなこと無いはず。




嗚呼、頭が痛い。



私は頭を抑えた。
そして、全ての私の行動。発言。時の流れを思い出した。



そもそも、他に何か方法があったのではないのだろうか?


やめて、そんなこと考えたくない。


しかし、もし全てが無意味だったら?



私は皆を傷つけないように避ける。
私は私のせいで死んでしまった人のためにも幸せになってはいけない。
私は・・・・・・私は?結局のところなんで生きてるんだっけ?



義姫への復讐?


後は?



後は・・・・・やっぱりそうなんだ。

私は小十郎と生きたい。





その為に私は生きていたんだ。
今まで私はできるだけ自分の感情は押し殺していたはずなのに。

そうだよね、死のうと思えば死ねたのに。義姫だって簡単に殺せたのに・・・。

義姫を殺さなかったのは、殺せなかったのは小次郎のため。


もし私が義姫を殺したら小次郎は私を恨むでしょう?
二人を殺された私みたいに。
小次郎にはそんな思いさせて欲しくない。小次郎には罪は無いんだから。



今こうして考えると、自分で私は傷つけて満足していただけなんだ。
何にも変わってはいなかったんだ。


自分は不幸ですよ。なんて自分から言っているみたいで馬鹿じゃん私。


しかも、小十郎にまで私の馬鹿みたいな芝居に付き合わせて。傷つけて。
あんなことやっても変わるわけ無いじゃん。




後悔の念が押し寄せる。
私はこの約一年何をしていたんだろう・・。
父上にも酷い事したし。





私は一年何ヶ月ぶりかにやっと本来の自分になれた気がした。



今までの自分おばかな行動を消したしまいたいと思ってもそれは無理な事。


いきなり態度を変えると逆に怪しまれるし。それに、小十郎に酷い事いっぱいしてきたし普通に話せるかどうかも・・・・。


ゆっくりで良いよね?

小十郎に言おうかな、さっき良い損ねた言葉。
いあ、まだ良いよね。時間が来たら言おう。



だけど、もし私が今までの私ではない私になったのなら二人や死んでしまった人達にに悪い気がする。
今まで二人のためには幸せになってはいけない。そう思っていたのに。


問題は次から次へとやってくる。
問題は消えることは無い。生きているというのは問題を解きながら次に進んでいく。
問題が消えるのは死ぬ時だ。



私はまた新しい問題にたどり着いた。
それは私がやっと進む事ができたということ。



だが、今度の問題も難しいことになった。
二人のために、死んでしまった人のために何ができる?


私は次はどこに進めば良い?
小十郎とどう接したら良い?






まぁ、いっか。



ゆっくり考えれば。



とりあえず皆が幸せになるほうへ進もう。誰も死なないように。




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bkm

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