★5000hit企画 ▽ミリ様リクエスト ▽スガタク甘エロ ※温めですが、性描写注意です 二人きりの寝室でタクトはどこか所在なさげに佇んでいた。スガタに泊まっていかないかと誘われ、つい嬉しくてすぐ頷いてしまったが、まさか同じ部屋に呼ばれるとは思いもしなかった。 確かにスガタの部屋のベッドは大きいが、いくら何でも男子高校生が二人で寝るのは色々とどうなんだと思うタクトを置いて話は進んでいく。 「では、何かありましたらお呼び下さい」 ジャガーはそう控え目に言って下がったが、一瞬見えた表情は明らかに興味津々と言わんばかりだった。そんな事実にタクトは思わず溜め息を吐いてしまう。 別にスガタのことが嫌いな訳ではない、寧ろ――そこまで考えて恥ずかしさで赤くなる。一応もうスガタとは所謂恋人同士と呼べる間柄ではあるが、改めて二人きりになったのは久しぶりなので妙に恥ずかしくて仕方なかった。 「――タクト」 「あ、……なに?スガタ」 ベッドに腰掛けて一連のタクトの百面相を見ていたスガタは可愛らしい恋人の様子を微笑ましく思いながら名前を呼び、手招きした。 呼ばれたタクトは犬のようにさっきまでの恥ずかしさやモヤモヤは忘れたかのように嬉しそうに近付いてくる。 「……え、うわっ」 そのまま細い手首を掴んで少し大きめなベッドに押し倒した。突然のことで驚いたらしいタクトの潤んだ瞳がやや暗い寝室で輝いていた。 「タクト、いいか?」 「な、何が?」 分かってるのに惚けるタクトに小さく微笑んで柔らかそうな唇に口付けた。 「――嫌か?」 「……」 今度はタクトは何がとは訊かなかった。ただスガタの瞳をジッと見つめてから顔を赤く染めながら小さく呟いた。 「……いいよ、スガタなら」 恥ずかしさで声こそ小さかったが、確かな言葉にスガタは嬉しさが込み上げてくるのを感じた。そして、自分にもこんな風に思える日が来るなんてという気持ちで一杯だった。 そして、タクトは気持ちを伝えるように珍しく自分からキスしてきた。 「…ん、ふぅ」 タクトのおずおずとした動きに痺れを切らしたように主導権を奪い取り、舌を絡めとる。タクトは自分から仕掛けたものの熱烈な口付けに息を奪われていくのを感じて体が熱くなる。 そして、そのままスガタの手はタクトの体を這い探るように触っていく。 「や、スガタ…そこは」 「でも、気持ちよさそうな顔してるけど」 スガタの言葉に真っ赤になって否定しようとするが、更にスガタは胸の突起を優しく撫でるように触れてくる。 「あ、……や、スガタっ」 「何?」 もどかしい快感にタクトは思わず強請るようにスガタにすがりついていた。 そんなタクトの様子にどうして欲しいのかスガタも分かっているのに意地の悪い笑顔でタクトに訊ねる。 「…も、スガタ」 「どうして欲しい?」 「……もっと、触って」 やっと素直になったと褒めるように瞼にキスをして、胸の突起を強く掴み擦ると気持ちいいのかビクッと反応する。体のどこかで快感に抵抗しようとしているかのように離れようとする。 それを防ぐようにタクトの少し反応している下半身に手を伸ばし触れた。 「ス、ガタ…あ、やあ、んぅ」 タクトはそこを他人に触られること自体に抵抗があるのか真っ赤になって抵抗しようとするが、すぐに声は甘く艶の混じった声になる。 「一回出しておいた方が良さそうだな」 「え、?や、待って…」 そう独り言のように呟くとそれを聞いていたタクトは必死に制止しようとするが、スガタは聞くことなくタクトを追い詰めていく。 「あ、……ぅあ、だめ、んあぁ」 絶頂した余韻でぼんやりして潤んだ瞳のタクトはいつもの彼からは想像出来ない程にいやらしくてスガタは息を飲んだ。 「タクト、かわいいな」 「……そういうこと言うなよ」 茶化すように笑いながら言われた言葉にぼんやりしていたタクトはムッとした表情で言い返す。 そして、スガタはそのままタクトの細い足を掴んで大きく広げてしまう。タクトは突然のことに驚きながらも必死で抵抗する。 「や、見るなよ!」 「今更だろ、僕達がやろうとしてたのはこういうことだ」 恥ずかしがるタクトに言い含めるように顔を近付けて甘い囁き声でそう言った。 タクトも分かっていたつもりだったが、いざこうして自分ですら見たことのないような所を人に見られる恥ずかしさについ抵抗してしまうのだ。 「よく見ろ、タクトに触ってるのは“誰か”じゃないだろ?」 「……ス、ガタ」 スガタの言葉はとても優しくまるで包み込むように温かかった。そしてスガタは指を先程タクトが出した残滓をつけて滑りを出してからゆっくりと秘部に男にしては細い指を入れていく。 「んぅ、なんか変な…感じ」 「……痛くないか」 慣れない場所への挿入で戸惑っているタクトに確認するように訊ねるとタクトは無言で小さく頷いた。 それを見てスガタは少し慣れてきたのに気付き、少しずつ指を増やしていく。 スガタの指は細いが、それでもやはり違和感がある。何よりタクトは自分の中で広げるように動いている指を感じて快感より恥ずかしさで居たたまれなくなってしまう。 「……も、いい…から」 「タクト?」 小さく漏れ聞こえた本音にスガタはフッと微笑んで声を出さないよう噛んでいたらしい小さな唇に優しくキスをした。 「――タクト、本当にいいのか」 「……」 スガタの言葉に恥ずかしそうに一回目を逸らすが、その金色の瞳に吸い寄せられるように見つめて小さく呟いた。 「スガタなら、いいよ」 好きだから、というタクトの言葉にスガタは自分の中で熱いものが込み上げてくるのを感じた。 自分にもこんな獣のような感情があったのかと思った。 そして、欲望のままに解したタクトの秘部に既に興奮している自身をゆっくりと当てがい入れていく。 「――…っ!タクト、痛くないか」 思った以上に狭く締め付けてくる感覚に持っていかれそうなのを抑えるように、タクトに声をかける。 「ひぅ、あ…だ、大丈夫だから」 タクトは慣れない異物感に辛そうな表情で必死に手はシーツを皺になる程掴んでいた。 「タクト、辛いならやっぱり止めるか……?」 ここまで来て言うのは自分でもどうかと思うが、あまりに辛そうなタクトにそう提案する。 だが、タクトは首を横に振って安心させたいのか微笑んでみせる。 「――分かった。でも辛いならシーツじゃなくて僕に掴まりなよ」 タクトがシーツを掴んでいた手を取り、抱き締めるように肩に手を回させる。 「……くっ、」 「ふ、うぁ…あ、スガタ」 ゆっくりとした動作で何とか挿入すると少し慣れてきたのか、タクトが痛みの声だけでなく甘い声を上げ始める。 「――タクト、好きだ」 「んぅ、あっ……僕も好き」 スガタの腰の動きに翻弄されながらも必死に言葉を伝えようとしてくるタクトが愛おしかった。 本当に自分はタクトのことが好きなのだと今更再確認した。 ***** 「タクト、大丈夫?」 「……大丈夫だと思う」 そう言ったタクトだが、明らかに顔色がいつもより悪い。 しかし、体調や痛みよりも昨夜したことを思い出す恥ずかしさの方が勝っているらしく、必死にシーツを被って隠れている。 スガタはチラチラ見える赤い髪を見て小さく笑った。そして、その塊に静かに近寄り話し掛けた。 「――今日は休みだし、元気になったら遊びに行こう」 「……あ、映画行きたいな!」 スガタの提案にその塊は急に飛び上がるように起きて、シーツを被った状態のまま嬉しそうに話し始める。 「うん、一緒に行こう」 というスガタの承諾の言葉にタクトは大きく頷いた。 君と僕の幸せ ――――――――― あとがき ミリ様へ 甘エロ…難しかったです。あまりエロくなくてすみません。 リクエストありがとうございました! |