マリー&クロハと、

「こいつが愛しいなら化物の力を使え。」
「セ、セトッ…!!」
「あっ、が、」

「あー、うまっ。」

「おい、誰だ…?」
「シ、シンタロー!?生きてたの!?」
「―んむ?」
「食べ終わってから喋れ。」
「むぐっ、」
「な、なんでシンタローが生きてるの?どうして??」
「――んむ。」

ごっくん。

「―ぷはっ。ご馳走様でした。」
「あ、ああ。お粗末さまでした…?――っていや待て!!」
「ん?なんだ?」
「お前、何食べてたんだ?」
「え、みんなの絶望とか…だけど。」

なにか問題あったか?

「問題大有りだッ!!」
「え?なにが問題だよ?えっと…」
「クロハだ。」
「―クロハ?」
「おう。ところで焼き付ける、」
「シンタローでいい。」
「解った、シンタロー。何故お前は絶望なんてモノを食える。」
「お前も食えるだろ?そんな悲壮精神が大 好 物 だ ♪とかドヤ顔で言ってたじゃねぇか。」
「やめろ黒歴史!!―いや、そうじゃなくてだな。お前は人間のはずだ。」
「おう。」
「なのに絶望を食えるのは何故だ?」
「―特例(イレギュラー)だから、かもな。」
「ああ、お前は確かにイレギュラーだ。だが、その理由は別にあるだろう。」
「そんなこと言われてもなあ、小さい頃からずっとそうだったし…」
「―ふむ。」

同類、なのかもしれないな…

「まあ、俺のことは獏のようなモノだと思ってくれればいい。」
「獏かよ!?」

一瞬でも同類だとか思っちまった俺の気持ち返せよ!利子つけて!!

「―あれ?違うか?結構いいたとえだと思ったんだけど…」
「と、とにかくだ。」
「うん?」
「お前は人間じゃないのか?」
「―いや?人間だよ。」
「は?」
「いや、だから人間だって。」
「そんな特殊な力があるにもかかわらず、お前は自身を人間だと称するのか?」
「称するも何も、俺は人間だからな。」
「―ふぅん。」
「―なんだよ。その、あからさまに納得のいってないふうんは。」
「―別に?」

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