誰かに連れ去られてしまいました。
「シンッ、シンタロー!!大丈夫よかった無事なのね!!」(ギュゥゥゥウ
「―うん。大丈夫だよ母さん。何もなかったから。」
「私のシンタローを奪ったのはどこの馬の骨なのかしら家の守りは完璧だったはずなのだけれど一体どこから侵入されたのもしかしてモモなのかしらあの子は私からシンタローを奪おうとしたのかしらもし本当にそうだとしたら今度こそは許さないわ前は私のシンタローが必死に頼んできたから殺さないであげたのにもしかしてこれが恩を仇で返すってことなのかしらねでももう許さないわ絶対に許さない殺してやる殺してやる肉片一つ残さずこの世界から消し去ってやるねぇねぇねぇねぇもういいわよねシンタローもうあの子を殺してしまってもいいわよねぇ」
「――駄目、駄目だよ母さん。それに、今回のこととモモは無関係だ。」
「―そうなの?本当に?」
「―あぁ、本当だよ。だからさ、モモを殺さないでやってくれないか?」
「・・・」
(ハァ
「―わかったわよ。愛しいシンタローの頼みだもの、絶対に叶えてあげなくちゃね。」
「―ありがとう、母さん。」
「どういたしまして。」
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