「うっぜ」

「何事?」

「昨日。変態がまた寝首掻こうとしやがった」

「変態…鎌之介」

「他に誰が居るよ」

「無論、お前」

「捻り潰すぞコラ」




森に向かう佐助と別れて自室へ向かう。敷いたままの布団のすぐ横は暗器のオンパレード状態だ。畳に深く刺さっているのだろう、なかなか抜けない。腹立つ。

「手伝え変態」

てめえがやった事だろうが。面倒臭え作業増やしやがって。寝首を掻きに来たついでと言わんばかりに人の布団で安眠を貪る阿呆の背中を蹴る。ぐえ、と色気の無い声を出してから寝返りを打ったそいつは心底機嫌の悪そうな顔をしていた。自業自得だろ。

「…五月蝿え」

眉間に皺を寄せた鎌之介の口から出た第一声。抹殺決定。秘技布団返し云々と叫びながら奴ごと布団を引っくり返し、俺の朝は始まった。


110128
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