*会話文のみ
『ねぇー、真田って何が欲しいの?』
「あん?そんなん俺に分かるわけねぇだろぃ」
『だよねー。丸井に聞いた私がばかだったわ』
「てめ、なんだと」
『事実わかんねぇんじゃねぇかよ。ねぇ、やなぎー。柳は何か知らない?今日の学校帰りに買いに行きたいんだけどさ』
「あぁ、弦一郎ならこの間骨董屋で見つけた壺が欲しいと言っていたな」
『買えるかそんなもんっ!私の月のおこづかい1500円だぞ、お前らみたいなボンボンとはちげぇんだよなめんな!』
「まぁ、仲いいとはいえいきなり誕生日プレゼントに壺なんて渡されたらさすがに真田も引くだろ」
「いんや、ジャッカル。意外とインパクト強くて良いかも知れんぞ?のう、みょうじ」
「いや、ねぇだろ」
『丸井に賛成』
「無いですね、仁王君」
「そうかのう…面白くて良いと思うんじゃが」
「かなり高級な物になるからな。諦めた方が良いだろう」
「てか、中学生で壺欲しいとかなんなんスか副部長」
『ほんとだよ赤也。お前から真田に言ってあげてよ』
「またグーで殴られるからいやッス」
『あら、残念』
「もう褌とかでよくね?面白いし」
『丸井、お前ほんと黙れ』
「お前の俺への扱いなんだよぃ!」
『面白くないよ。ボケるならちゃんとボケなさいよ』
「ボケてねぇよぃ!」
『はい、次』
「米」
『却下。仁王も黙ってなさい』
「本はどうだ?」
『本?真田が好きな本って言うと歴史物?』
「そうだ。何なら俺が一緒に選んでも構わない」
『それもありだね。ありがとう柳、考えとく』
「あぁ」
「いいか?」
『どうしたジャコ』
「普段使える物とかどうだ?」
「私もそれが良いと思います」
『ふーむ。ジャコと柳生よ、例えば?』
「そうですね、我々がいつも使う消耗品とか、ですかね。それらは幾つあっても困りませんし」
「例えば文房具とか、な」
「タオルとかどうッスか?俺たちは毎日使う物ッスし!」
「それならテニスボールとかでも良いんじゃないか?」
「じゃあ、グリップテープでも良いですね」
『でも真田がどんなグリップテープが良いか分かんないし…』
「俺に任せろ」
『うーん。皆ありがと!参考になった!柳、ジャコ、柳生。今日の学校帰りに付き合ってくんない?』
「良いだろう。最初からそのつもりだった」
「俺で良いなら付き合うぜ」
「私もです」
『頼んます!』
「おいおい、何で俺たちは呼んでくんねぇんだよぃ!」
「そうじゃそうじゃ!」
「ひどいッス!先輩!」
『プリガムは居たら絶対茶化すし、赤也は補習でしょ?だからダメ』
「ちぇ、バレてたか」
「つまらんのー。やーぎゅに変装してもなまえにはバレるし諦めるぜよ」
「俺が補習なばっかりに…すんませんなまえ先輩…」
『いーのいーの。赤也の気持ちだけで充分だから!よーし、頑張って選ぶぞー!』
「なぁ、仁王。俺たちだけ扱い酷くねぇ?」
「ブンちゃん程ではないぜよ」
「まじかよぃ」
(20130520)