………。嫌な奴に会ってしまった。朝からこいつに会うなんてツイてない。一日のスタートがこんな事では、今日はもうダメだな。厄日だ。間違いない。只、目の前の男は少し口の端を吊り上げ、いかにも意地悪そうに笑って「おはよう、みょうじ。嫌な奴、とは心外だな」なんて、絶対に心外だなんて思っても無いくせに言ってやがる。しかも顔が無駄に整ってるから先の意地悪そうな笑みですら無駄に似合ってて腹が立つ。無駄多すぎだばか野郎。

「悪かったな、無駄が多くて」
『悪いと思ってんなら人の心を読むの止めてくんない』
「お前は頭の中が只漏れだからな。それは中々難しい相談だ」

この男ー柳蓮二は、この学園都市が誇るたった7人しかいないレベル5の1人で、第5位。最高の読心能力者(サイコメトラー)だ。人の心、つまり思考が意図も簡単に読み取られてしまうという全くもっていけすかない能力だ。こいつが頭ん中を覗けないのは自分より上位の精神系最強、精神掌握(メンタルアウト)の幸村だけ。こいつといい、幸村といい、ほんとレベル5は性格破綻者ばかりだ。そんな奴らとチーム組んでるこっちの身にもなって欲しい。

「今の言葉、精市に伝えていいんだな?」
『うわ!だめ!絶妙だめ!』
「伝えたら間違いなくお前は精市の支配下に置かれるぞ」
『だからだめだって!』
「ふっ。冗談だ。」
『ほんとあんた質悪いよ』
「褒め言葉として受け取っておこう」
『褒めてないから』

そんなこんなで柳とぐだぐだしてたらその幸村から私達の携帯に呼び出しがかかった。なになに今から第8学区の銀行に集合。強盗犯制圧並びに人質の解放、とな?あーほら、朝からめんどくさい事起きた。もう。しかもこっから第8学区結構遠いじゃん。やっぱり柳と会うと良いことがない。でも、こいつがいるとかなり頼りになるのは認める。おっと、早く行かないと幸村に怒られる。

『幸村が集合だって。ほら、あんたも一緒に行くんでしょ』
「あぁ、今みょうじと一緒に居るのですぐに着けると精市に念波を送っておいた。」
『はいはい、どうもね。じゃあちょっとこっち来てよ。じゃないと演算狂ってあんたぐちゃぐちゃになるよ』
「お前に限ってそれは無いだろう。俺はお前を信頼している。最高峰の空間移動能力者(テレポーター)であるみょうじを」
『わざとするかもよ?』
「それは恐いな」
『あんたほんとに腹立つわ』

*と/あ/る/パロをやりたいです。
(20130507)
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