日吉と卒業式


「…おい」
『あれ、日吉。日吉は私の卒業を祝ってくれないもんだと思ってたよ』
「卒業って言っても高等部にあがるだけじゃないですか、会えなくなる訳じゃない」
『まぁね。例えそうでも可愛い後輩には卒業おめでとうございますの一言くらい欲しいもんじゃない?』
「……俺にとってはおめでたくも何とも無いんだよ。あんたが居なくなることなんて」
『まぁ、そう言うなよ』
「………」
『日吉?』
「あと1年」
『ん?』
「あと1年。俺が来年高等部に行くまで、それまで待っててください」
「今年、絶対に全国優勝して迎えに行くから。それまで、俺を待っててください」
『楽しみにしてるから早く迎えに来てね』
「当たり前だ」




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