住んでいる地区で毎年行われる市民大会に今年も二口家は参加していた。

息子 颯介参加の玉入れや娘 恵磨のかけっこ、父兄参加の綱引きなど年齢別に参加できる競技には毎回参加賞があり、大人には調味料、子供には文房具が与えられる。
たくさんの競技で熱戦を繰り広げられる中1番盛り上がるのは小学生、中学生、高校生以上の学生、大人とそれぞれの代表がバトンを繋ぐ代表リレー。

「ぱぱぁ!」
「パパがんばって!」
「一位取って帰ってきてねぇ」
「へーい頑張りまーす」

そんな花形であるリレーのアンカーに堅治が任されていた。
スタートと同時に接戦を繰り広げていたが、味方の黄色チームにバトンミスがあり、トップとは半周遅れでアンカーの堅治にバトンが渡った。
アンカーはトラックを2周。バトンを受け取りすぐに走り出した堅治に試合を見守る参加者がどよめきの声をあげ、実況の声がマイクを通してスピーカーに流れる。

『黄色チームのアンカー早いっ!!』

「ぱぱはやぁい!」
「すごいすごいっ!パパーーっ!」
「堅治ーッ!がんばれーーっ!」

前を走っていた敵チームのアンカーを次々と抜き去りゴールテープまで残り半周のところでトップに追いつき、そしてそのまま追い越し堅治は1番でゴールテープを切った。
味方だけではなく敵チームからも送られたのは溢れんばかりの拍手。


「あーーー足ちぎれそ」
「ぱぱいちばん!」
「パパすごかった!!」
「んーありがと」

「かっこいいことするじゃん」
「惚れ直しただろ」
「えー?」
「んだよ」


元々ずっと惚れてる




長い小ネタ。
子供の頃市民運動会にワクワクした民です。
ローカルイベントなのでしょうか…?
参加賞は実話です。
さて、ハロウィンなんとかしたいです。。


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