ラウンジで昼食中
壁にかけてある大きなテレビには主婦層向けのお昼の帯番組が流されていた
「あれ、出てるじゃん」
「ん?…んっぐ、」
「ちょ、おい大丈夫かよ」
「っは…つまりかけた…てか、知らなかったんだけど」
「こうやってみると芸能人だなー」
「…確かに」
食事を乗せたトレイを持って向かいの席に座った古森が差した先のテレビの中にはいつも通り美しく整った彼女の姿。
ファッションモデルが制限時間と設定金額以内でショッピングモール内のショップで服を見繕い、中年の女性芸能人をステキに変身させる…といった人気コーナーに出演していた。
一番好きだと言うファッションに触れる彼女はイキイキとしている。
「今日の昼、ちょっと見てたよ」
「?…あ、テレビかぁ」
「バラエティも出てんだね」
「モデルとしてのお仕事ならちゃんと出るよぉ」
「なんか、別人みたいだった」
「えぇ、メイク濃かったかなぁ…ヘアセットかなぁ…」
「うちにいる時とは違うって意味」
「そうなの?」
「いつも顔ゆるゆるじゃん」
「…それは、倫太郎がだいすきだからだもん」
どっちも好きだけど、とは素直に言えない
××なんです的なやつです。
トークは苦手だけどお洋服に関しては饒舌になる感じかなと。
モデルさんがテレビに出ているのを見るたびに角名彼女に当てはめてたりしなかったりしてます()