01



独特な雰囲気に、ここ以外で見たことのない構造をした建物。森に囲まれた階段を私は登り続けていた。



『ここにくるのも、久しぶりだな…』



ようやく登り終わったと、灰色の髪の少女が息を整えているとふいに何かを感じた。


『…微精霊が…死んだ』



か細い呟きが静寂の中に消えたと同時に建物の扉が開き中から金髪の女性―ミラ―が出てきた


『…ミラ…』

「リスィいたのか。…微精霊が死んだのは感じたか?」

『うん。……行くんでしょ?私も着いていくよ。』

「ああ、頼む。」


そんな短い会話を終わらせるとミラがシルフを呼び出した。

「イル・ファンまで行くぞ連れていってくれ。」

ミラがそう言うとシルフが消え、私達の周りに風が集まり体が浮きはじめた。

『じゃあ行こうか』

私の言葉を合図に私達は一気に空を飛んでいった。



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