04





ジュードの案内で海停まで着くと後ろから兵士達が走りよってきた。


「そこのお前たち止まれ!」

「え、なに?」

「先生…?タリム医学院のジュード先生?」

「あなたは…エデさん?!」

『あれ、知り合いなの?』

「えっと、ちょっと…」


ジュードと顔見知りっていうエデさんは一瞬だけ哀しそうにしてたけどすぐに真剣な顔になると


「先生が、要逮捕者だなんて…
ジュード・マティス逮捕状が出てる、そっちの女もだ」

「待ってください!確かに迷惑かけるようなことしちゃったけどそれで逮捕だなんて」

「軍特法が発令されている抵抗すれば応戦許可も出ている」

「すまないが、捕まるわけにはいかない抵抗するぞ」

「抵抗意志を確認、応戦する」


それを聞いた一人の兵士がこっちにむけて精霊術を発動してきたがミラに容易く避けられ、船着き場にあたり爆発する。


『うわぁ…危ないことするな』

「さらばだジュード、巻き込んですまなかったな」

『ちょ、ミラ!?』


走り去ろうとするミラを振り替えるとそこには出港しようとしている船。


『……ジュード、君は逃げるの?捕まるの?』

「リスィ行くぞ!」


動かないままでいるジュードに問いかけていると後ろからミラに呼ばれる。


「僕は……」

『私は、ミラについて行かないといけない。君はどうする?』


そう再びジュードに問いかけるとどこからか人があらわれ兵士を気絶させていく。


『あれ……じゃあ先行ってるね』


何か話してたみたいだけどとりあえずミラを追い掛けなきゃいけないし


『(風の精霊術を使えば間に合うかな)』


そう思って走っていると後ろから何かが近づいてきて


「ちょっと持ち上げるぞ」

『え?』


何をと言う前に何かに持ち上げられて宙に浮く。


『え、ちょ!』

「二人とも喋るなよ、舌を噛む」


私を持ち上げたのはさっき兵士を殴り倒してた人で、反対の脇にはジュードが抱えられていた。


『(よく二人も抱えてこんなに早く走れるね…)』


感心しているとふいに浮遊感がして前を見ると船に向かって飛んでいた。


『っ…風よ!』


私は詠唱していた風の精霊術を使い床にぶつかる前に風でクッションがわりにした。


『危なく床に激突するとこだった…』

「リスィ無事、か?」

『まぁ、なんとかね』


ミラが床に座っていた私に近寄り立たせてくれた。


『一応逃げ切れた、…のかな?』


遠くなっていくイル・ファンの海停を見ながら呟いた。


End



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