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「街の入り口を封鎖しろ!絶対に逃がすな!」


先程まで静かだった街の通りを何人かの兵士が走りぬけていく。その兵士に見向きもしないまま、私はミラと別れた場所へ急いだ。
けど近づくにつれて多くなっていく一般人と兵士の数にだんだん不安になってくる。


『ミラに何かあったんじゃ…まさか捕まった?』

《だとしたら兵がこんなにいるわけはないだろう
まだ見つかってはいないと思うが…》

『シャドウ……そう…だよね』


ようやくミラと別れた階段近くまで着いたがあたりを見回してもミラは見当たらない。


『まだ研究所から出てきてない…のかな』

『(けど…さっきのレムの言葉が気に掛かる…ミラに何があったのかな)』


そう考えていると不意に下の方から水音と人の話し声が聞こえた。


『…この声は…ミラ?』

そう思ったと同時に私は階段の下に降りていった。






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