03
『何しようかな…さっきの橋の灯りを消したりつけたりしてみようかな』
ねえ?シャドウと小さな声で聞いてみると私の影が揺らぎ少し呆れた返事が返ってきた。
《前々から思っていたが、やる事が子供みたいだぞ?》
『むー、いいじゃない子供っぽくても』
シャドウの返事に膨れてたせいであまり前を見ずに歩いていると何かにぶつかった
「う、わっ」
『あ、っと、ごめんなさい』
すぐにそばの手摺りで転ぶのを阻止した私は、短い悲鳴をあげて尻餅をついている相手を見て
『(人だったんだ…)』
手を差し出した
『あの、大丈夫ですか?』
「あ、はい……」
顔をあげて私の手を掴んで立ち上がったのは黒髪に琥珀色の目をした少年だった
「すみません。前、ちゃんと見てなくて…」
『ううん、私こそ見てなかったから…って』
そういえばこの子走ってたよね…?
『何か、急ぎの用事でもあったんじゃ…?』
「あ!すみません、僕これで失礼します!」
『またぶつからないように気を付けてね』
「はい!」
それだけ言うと少年は橋の方へ走り去っていった
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