暖かな日

2012/01/02 14:30


ふと感じた腕の中の暖かな温もり

その暖かさをもっと感じたくて自分の腕の中の何かを抱きしめる

暖かな何かが動いたような気がして閉じていた目を開けた










目を開けると眠る前よりずいぶんと明るくなった部屋が視界に広がる


「(あれ……たしか、俺は…)」

上手く働かない頭を振りながら起き上がろうとすると胸の辺りの服が何かに掴まれて上がるのを阻む
何に掴まれているのか確認するために見てみるとそこには……


「ジュー、ド……?」

俺の腕の中で安心したように眠るジュードがいた




「(なんでここにジュードがいるんだ?)」

冷静さを取り戻した頭で必死に思い出してみるけれど何も覚えていない
そうこうしているうちにまた睡魔が襲ってきて瞼が落ちてくる


また寝るかと考えて俺は腕の中のジュードを抱きしめて再び眠りに落ちた










「…んっ…」


僅かに感じる息苦しさに身じろぎをする
なんだか暖かくて、安心感に身を任せていたけどふと目を開けると目の前にアルヴィンの服が見えた
あれ……?



「僕…そういえば…」


アルヴィンに抱きしめられて動けない体の代わりに顔を動かして周りを見回す
だいぶ明るくなった部屋を見て思い出した
そういえば僕は……


「アルヴィンを起こしに来たはずだったのに」


起こしに来た僕をアルヴィンがそのままベッドに入れて、そのまま寝ちゃったんだと思い出す


「起こしてって言ったのはアルヴィンなのに…」


僕の体を抱え込むようにして眠るアルヴィンに毒づく
することもないから目の前のアルヴィンを観察する
僕と違って逞しい胸元に額を寄せると僕を睡魔が襲ってくる

「(もう少し、寝てもいいよね…?)」

体をアルヴィンに寄せると抱え込むようにしていた腕の力が少し強くなった気がした

「ふふっ、ちゃんと僕はここにいるから」

そう笑うとアルヴィンの背中に手を回して抱きつく


「おやすみ、アルヴィン」


そう言って目を閉じる





たまにはこんな日も悪くないなと思った




「…んっ…アル、ヴィン…?」
「おう、おはようジュード」
「なんで顔…こんなに近い、の?」
「ジュードの寝顔みてたからかな」
「…っ!?…///」



End






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