1年間だけの恋CJ視点

2011/12/28 21:06


※注意書き
ゲーム内でもなく現パロでもないよくわからない設定
暗殺組織に所属してるアルヴィン(26)と 癒しと破壊の能力を持ってるジュード(15) な設定です。
一応シリーズもの それでもいい方はどうぞ








森で見たあの事は早く頭から消したかった

でも忘れてしまえなくて……アルヴィンに気付かれないようになんでもないように振る舞った






「アルヴィン?まだ起きてないの?」

ご飯も出来てアルヴィンを呼びにきたけどアルヴィンは未だに眠っていた
あの日から何か悩んでいるように見えたアルヴィン……

「(きっと、僕のことだろうな……)」

あの日を思い返して胸が痛くなる
けどその痛みなんてなかったように眠っているアルヴィンを起こしにかかった

「アルヴィン、起きて!」

「アルヴィン!」

何度呼んでも起きないアルヴィン。
最後に大きな声で叫んだ


「起きてってば、アルヴィン!」

その声でようやくアルヴィンは起きた





ーーーーーーーー……………





「アルヴィンやっと起きたの?もうご飯出来たからね」

「ああ……わり、今何時だ?」

「もう9時になるよ」

「マジか…」

何か考えているのかボーッとしているアルヴィン
わからないふり、わからないふり……
そうしてあの日のことを頭の隅に追いやっていた

「アルヴィン?どうしたの?」

「ああ、わり。まだジュードにおはようのキスもらってなかったからさ」

「……え…な、な、何言ってるの…///」

「ほら、早く」

「わ、わかったから…///」

「あ、頬じゃなくてここで、な」

恥ずかしくて真っ赤になる。
僕の唇をアルヴィンが人差し指でつつくから更に顔が赤くなる

「ほらほら」

「わ、わかったよ…///」

覚悟を決めてアルヴィンに顔を近づけて唇に触れる程度のキスをする
すぐ離れようとするとアルヴィンが僕の頭を押さえてそのまま上半身を起こして深くキスをする

「っ!…ふっ…んっ…///」

上手く息ができなくてアルヴィンの胸を叩いて主張するとようやく唇が離れた

「はぁ…はぁ……何するのアルヴィン…!」

「こういう時は鼻で息するんだよ。さて、起きるか」

苦しくて恥ずかしくて顔が余計に赤くなって、少し涙が出てきた

「もう…知らない…///」

あまりにも恥ずかしくて僕はそのままキッチンへと走っていった







「ごちそうさまでした」

「うん、お粗末さまでした」

「あ、ジュード、俺ちょっと街に行ってくるな」

「そうなの…?」

「すぐ帰ってくるって」

不安げに見上げる僕の頭を撫でながらアルヴィンは笑う

「じゃ、いってくるな」





「僕、不自然じゃなかったかな…」

アルヴィンが出かけてしばらく経ち椅子に座って自分の顔を押さえて考えに浸る

僕はどうせどこへ行ったって追われるし、捕まったらこの力を使われるだけ


「そんなことになるくらいなら…」
アルヴィンに殺された方がいい―――……


そのまましばらくボーッとしていると遠くの方で悲鳴や銃声が聞こえた。

「アルヴィン……?」

もしかしてアルヴィンが…?

そう思っていると大きな音を立てて小屋へ入ってくる人影――…
アルヴィンじゃない、知らない人。


「だ、誰ですか…」

「国に連れ戻す…拒否権などないからな」

端的に言って近づいてきた男に腕を捕まれる

「やっ、…放して…!あんなとこ…戻りたくない!」

「煩いな、眠っててもらおうか」

「んぅっ…!」

何かの薬を嗅がされて視界が揺らいでいく

「(アル、…ヴィン…)」

薄れる意識の中で今ここにいない彼の名前を呼ぶけどそのまま視界は暗くなっていった








何かに揺り起こされて目覚めると目の前にはアルヴィンがいた

「あ、れ…アルヴィン?…ここは…」

「街近くの森だ…ジュード」

「何?」

「ここから逃げるぞ」

アルヴィンのその言葉に驚いて目を開く、けどそっと目を閉じて首を横に振って拒絶した

「なんでっ…「アルヴィンは、僕を殺しに来たんでしょう?」なっ……」

微笑みながらそう聞くと唖然としているアルヴィン。

「知ってたんだ…僕。…でも、それでもよかった」
アルヴィンと出会えたから…

笑いながら言うと震えが止まらないアルヴィンが僕を見る。

「僕を殺さないと、いけないんでしょ?」

アルヴィンの銃を持つ左手をあげて自分の胸にあてる

「アルヴィンになら…いいから、…だから」
僕を殺して…?

そう言って微笑むとアルヴィンは涙を流し始めた

「ごめん、ごめんな」

「泣かないでアルヴィン…これは、僕のお願いだから」

泣きながら撃鉄を起こして引き金に指をかけるアルヴィン

「ありがとう、アルヴィン…


大好きだよ―…」




ドンッ





最後に見たアルヴィンの顔は涙に濡れてぐしゃぐしゃになっていた






End






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