1年間だけの恋CA視点

2011/12/28 21:05


※注意書き
ゲーム内でもなく現パロでもないよくわからない設定
暗殺組織に所属してるアルヴィン(26)と癒しと破壊の能力を持ってるジュード(15) な設定です。
一応シリーズもの それでもいい方はどうぞ








ジュードと笑って過ごしていくうちに仕事のことやバランとの会話なんてどうでもよくなっていった
ただ普通にジュードと暮らしていきたかった


「…ア……ィン…」


ーーーーーー誰かが俺を呼んでる


「…アル……ヴィ……起き…」


ーーーーーーこの声はジュード…?


「起きてってば、アルヴィン!」


目を開けると目の前にはエプロンをつけて俺を覗き込むジュードがいた





ーーーーーーーー……………





「アルヴィンやっと起きたの?もうご飯出来たからね」

「ああ……わり、今何時だ?」

「もう9時になるよ」

「マジか…」

最近色々とありすぎて疲れていたのか起きるのが遅くなっちまった

「アルヴィン?どうしたの?」

ボーッとしていたら心配そうに覗き込むジュードに意識を戻す

「ああ、わり。まだジュードにおはようのキスもらってなかったからさ」

「……え…な、な、何言ってるの…///」

「ほら、早く」

「わ、わかったから…///」

「あ、頬じゃなくてここで、な」

真っ赤になったジュードの唇を人差し指でつつく
途端に更に顔を赤くするジュード

「ほらほら」

「わ、わかったよ…///」

未だに頬を赤らめたまま覚悟を決めたのか顔を近づけて唇に触れる程度のキスをした
すぐ離れようとするジュードの頭を押さえてそのまま上半身を起こして深くキスをする

「っ!…ふっ…んっ…///」

しばらくキスし続けていると息ができないのか俺の胸を叩いてきてようやく唇が離れた

「はぁ…はぁ……何するのアルヴィン…!」

「こういう時は鼻で息するんだよ。さて、起きるか」

よほど苦しかったのか顔が余計に赤くなり、目尻には少し涙が溜まっていた

「もう…知らない…///」

あまりにも恥ずかしかったのかジュードはそのままキッチンへと走っていってしまった







「ごちそうさまでした」

「うん、お粗末さまでした」

「あ、ジュード、俺ちょっと街に行ってくるな」

「そうなの…?」

「すぐ帰ってくるって」

不安そうな顔で見上げてくるジュードの頭を撫でる

「じゃ、いってくるな」







「さて……用事は終わったし、さっさと帰るとするか…」

目当ての店であるものを受け取って店をでる
そのまま帰ろうとした時頭上を一羽の鳥が横切った

「あれは…!」

よく見知った鳥、それがここにいるということはーー………

「まさかっ……」

後ろを振り返ると同時に聞こえる悲鳴と銃声

あいつらが、きたーーーーーー………



「くそっ!!」

全速力で俺は小屋へと走る
あいつらの狙いはおそらくジュードだ



俺が仕事を放棄したから………





だけどあいつらには……ジュードだけは、殺させない……




その思いで小屋までの道を走っていく


ようやく家に着くと床に倒れて眠っているジュードとジュードを見下ろす知らない男。

「てめえ誰だ」

「おまえと話してる時間はない。さっさとこいつを連れていかなきゃならないんでな」

「連れて行かせるかよ!」


すぐさま銃を取り出して男を撃ち殺す。動かなくなった男を冷たく見下ろしてジュードを抱えて小屋をでると、そのまま街へは行かずに森の中へと向かった。




「ジュード、ジュード!」

目覚めないジュードが心配になって呼びかけ続ける
何度か呼ぶとようやく気がついたのかジュードが目を開ける

「…あ、れ…アルヴィン?…ここは…」

「街近くの森だ…ジュード」

「な、に…?」

「ここから逃げるぞ」

起きたジュードに逃げようと声をかけるがジュードは少し驚いた後首を横に振った

「なんでっ…「アルヴィンは、僕を殺しに来たんでしょう?」なっ……」

微笑みながらそう聞いてくるジュードに唖然とする

「知ってたんだ…僕。…でも、それでもよかった」
アルヴィンと出会えたから…

そう言ってくるジュードに震えが止まらなかった

「僕を殺さないと、いけないんでしょ?」

ジュードがアルヴィンの銃を持つ左手をあげて自分の胸にあてる

「アルヴィンになら…いいから、…だから」
僕を殺して…?

微笑みながら言うジュードに知らないうちに涙が流れてくる

「ごめん、ごめんな」

「泣かないでアルヴィン…これは、僕のお願いだから」

涙で視界が歪んだが、撃鉄を起こして引き金に指をかける
それを見てジュードは薄く笑っていた

「ありがとう、アルヴィン…     ―…」



ーーーーーーードンッ






「ジュード………」

抱き締めたジュードの体は冷たくなっていくけどその顔だけは穏やかに微笑んでいた



「……心配するな…すぐ会えるからな」

そう言って俺は自分の胸に銃口を当てる

「ずっと…一緒にいような…」





ーーーーーードンッ






後に彼らを見つけた者が見たのは、寝ているのかと思うほど穏やかな顔をして死んでいる二人の姿だった。






End








後書き

前へ | 次へ


コメント
|
名前:

メールアドレス:

URL:

コメント:

編集・削除用パス:

管理人だけに表示する


表示された数字:




「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -