不安に押し潰されそうでマントの人にしがみついて縋り付いた。
迷惑そうな顔をした彼がとりあえず、と半壊している公園のベンチへそっと指を差した。逃げられてはいけないと白いマントをきつく握りしめて並んで腰をかける
「で、どうしたんだ」
嗚咽をもらすほどに泣いていた私が落ち着いてきた頃にぶっきらぼうにかけられた言葉
「助けてって言ったじゃねぇか」
「、あ。あの、」
「怖がらせるつもりじゃなくて、あー」
吃った私にマントの人が申し訳なさそうに頭を掻く
「ご、めんなさい、怖くないです。ごめんなさい。私が悪い、です」
申し訳なさそうにしている彼に申し訳なくなって、ごめん、ごめんなさい、俺こそごめん、と謝りあいが始まる
「違う違う、お前なんであんなとこにいたんだ?」
謝り合戦を打ち切ってくれた彼の問いかけに落ち着いてきたなまえは自分でもあまり理解できてないのですが、と今わかっている現状を説明させてもらった
「.......」
「あの、」
一通り説明して反応を貰おうと声をかける
「ん?ああ、終わったか?」
「終わりました」
「あれだ、違う世界から怪人に連れてこられて住む所がない、わけわからんみたいな感じだろ?」
話しを聞いてくれているのか一瞬不安になったけどちゃんと聞いてくれていたようだ
「簡潔に言えばそうなります。」
「お前ポテトフライ好き?」
「ポテトフライですか?」
「おう」
見当違いな質問に意図がわからなくてマントの人の顔を見ると至極真面目な顔をしていて
「ポテトフライ好きです」
「しっとり系ロングサイズ派か?」
「いえ、短いカリカリ派です」
真面目に答えた
「ふむ...、俺ん家にくるか?」
「え?」