5 OL、もとい商人の娘

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大谷さんは首をかしげて、言葉を噛みしめるようにしばらく何かを小さく呟きながら自分の世界に入っていた。私は手持ち無沙汰にその様子を眺めながら、これからどうしよう、とぼんやり考える。流石に思考は大人で、まず考えたのはこれからの生活のことだ。子どもを預かるのとはわけが違う。
うーん、と私が唸ると、大谷さんは私をじっと見つめる。

「して、ぬしはなんなのだ?」
「うん?」
「ぬしは、なにをしている?」

えっ?こ、これは?何のために生まれて♪なにをして喜ぶ♪みたいな?そんな深いこといきなり聞かれても…。
って、んなわけないデスヨネー。仕事なにしてますか?みたいなやつだよね。

「えっと、オフィスレディ…と、いいますか。あなたの世界でいうと、勘定とかをする人、ですかねえ…」

「商人の娘か」

「う、ええ、まあ、」


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