3 マジ天使

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「ぬし、なぜ我に触れる」

「ん?」

手をぶんぶんしながら首をかしげ、テニスで鍛え上げた握力で半ば締め上げるように握る。(多分)大谷吉継さんは呆気に取られたように私を見つめ、されるがままだ。
あれ、おかしいな。もっと警戒心の強い人だと勝手に思っていたのだけれど。

「あ、私は間者とか忍びとかあなたの敵の刺客とかじゃないですよ。私の名前はナマエです。24歳の独り身です。好きなものは酒と枝豆です!
あなたのことは大谷さんとよんでいいですか!」

「あ…あい、わかった…」

え、ちょっと引いてません?大谷さん、引いてません?

「ナマエ、とやら、ここはどこぞ。ぬしは己を間者でないと申すが、我を攫ったのはぬしであろ」

周りを見回し首を傾げる大谷さんの破壊力な。可愛すぎるよこの野郎。嫁にくry。

「ここは私の家です、
あの、非常に申し上げにくいことなんですが…」

私は言葉を切る。うん、言いにくいっつーか説明しにくい。

「ここ多分、あなたがいままで過ごしてきた世界とは違います」

「は?」

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