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リリーと2人中庭でお喋りしていた。中庭の噴水がさわさわと流れる。その音が心地良い。みんなでわいわいお喋りするのも好きだが、こうして2人きりで話すのも好き。大人数では出来ない親密な話しが出来るから。女の子ならではの話しはもっと好き。


「ところでなまえ」
「なぁに?」
「あなたブラックと何かあったの?」
「え?」


リリーはシリウスやジェームズ達のことをファミリーネームで呼ぶ。何で?と尋ねるとリリーは少し赤い顔をして、ファーストネームで呼びたくないの!と答えにならない返事をしたことがある。それ以来尋ねることはない。


「最近よくあの人と一緒にいない?」
「なんか、助けてくれるの」
「助けて、くれる?」


リリーも私も疑問符を浮かべ首を傾げた。私もよくは分からないのだ。ただここ最近よくシリウスに出会う。というかシリウスの方から現れる、それも手助けしてくれるのだ。ヒーローさながらに。


「ふーん?ブラックって変な人ね」
「でも優しいよ」
「あのブラックが…何かあったのかしら?」
「さあ」

さわさわと流れる水を聞きながら午後のお喋りは進む。



09.10.23
(09.11.14up)
まだまだ気付いてないようです。
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