main | ナノ








バレンタインデーの歴史は、ローマ帝国の時代にさかのぼるということをあなたは知っていますか?当時のローマでは、2月14日は女神ユノの祝日だったんです。ユノはすべての神の女王であり、家庭と結婚の神でもある。翌2月15日は豊年を祈願する、清めの祭りでもあるルペルカリア祭の始まる日であったんです。当時の若い男たちと娘たちは生活が別だったんです。祭りの前日、娘たちは紙に名前を書いた札を桶の中に入れることになっていました。それには大いなる意味がある訳です。わかりますか?その翌日、男たちは桶から札を1枚ひくんです。ひいた男と札の名の娘は、祭りの間パートナーとして一緒にいることと定められていた。そして多くのパートナーたちはそのまま恋に落ち、そして結婚する…え?僕の口からそんなロマンティックな話が聞けるとは思わなかった?失礼ですねあなたって人は!この間のレポート手伝った手間賃として1ガリオンもらいますよ?
えー…この話にはまだ続きがあって、ローマ帝国皇帝クラウディウス2世は、愛する人を故郷に残した兵士がいると軍の士気が下がるという理由で、ローマでの兵士の婚姻を禁止したんです。キリスト教司祭だったバレンタイン、ヴァレンティヌスは秘密に兵士を結婚させましたが、それがばれ捕らえられ、処刑されたのです。処刑の日は、ユノの祭日であり、ルペルカリア祭の前日である2月14日があえて選ばれた。ウァレンティヌスはルペルカリア祭に捧げる生贄とされたのです。このためキリスト教徒にとっても、この日は祭日となり、恋人たちの日となった。これがまあ一般論です。
で?そんな2月14日に僕に何か御用ですか?


レギュラスブラックは間髪いれずに言うと、にこりと微笑んで私に何か用かと尋ねた。
その笑顔の腹黒さにぞくりとし、持っていたチョコをポケットに隠した。


「…別に、何もないですけど」
「そうですか?」


レギュラスはさも面白そうに笑いながら言った。


「あ、そうだ」
「え?」
「これ、忘れてました」


レギュラスは1枚のカードをひらつかせて、私の手のひらに置いたかと思うとそそくさと目の前からいなくなった。
ひらりとカードの裏面を見てみれば、綺麗な筆記体で


Be My Valentine.



10.2.15
Do you know Valentinus?
Thanks for wikipedia.
- ナノ -