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女性の肌がこんなにも白くて小さなものだったなんて、この時初めて知った。
文献に載ってる訳でもなければ今までに経験した訳でもない。だからなのか心臓がうるさい。


「レギュラス?」
「はい…」


手の震えが先輩に伝わらないようにと願いながら手を滑らせた。白いのに冷たくなく、その心地よい体温にうっとりした。
しかしその反面ブラック家の跡取りとして婚前の女性にこのようなこと、と自制心も生まれる。


「レギュラス?」
「いえなんでも…」
「いや?」
「いや、ではないですが本当にこれでいいのかと」


先輩の肩に掛かっていた手をベッドに移した。途端、自身の体重が一点に移動しぎしりとスプリングが軋んだ。


「抵抗がある?」
「あなたはないのですが?婚前の女性だというのに」
「随分古い考え方をするのね」
「古い、でしょうか?確かに古きを重んじる心は持ち合わせていますが」


くすくす笑う先輩の声がどこか頭の遠くで聞こえるような気がし目を瞑った。


「どうなっても知りませんよ?」
「あら、私はそれを望んでいるのよ?レギュラス、続いて?」
「…イエス、ユア・マジェスティ」


そっと首筋に唇を寄せた。どうやら僕は頭が上がらないようだ。



09.12.13
Yes, Your Majesty.
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