マニキュア


堺と世良

今日元カノが忘れてったらしいマニキュアを見つけた。
「うわ…、以外にむずかし…」
ちょっと興味本意でそれを足の爪に塗ってみたけど綺麗に塗れない。
赤く下品に光る足の爪は俺の足にはとても不釣り合いで少し可笑しかった。
「おい世良、なんか臭えぞ。」
「あ、スンマセン。絶対これのせいっス。」
「はぁ?」
台所で何か作業をしてた堺さんが俺の近くに来て怪訝そうに下品な赤色を見る。
「…それ自分で買ったのか?」
「違いますよ。元カノが忘れてったのが出てきたンスよ。」
「きったねぇ。」
「マニキュアなんて初めて塗ったンスからきれいに塗れないっスよ。」
「つか、馬鹿なことやってんなよお前。」
目線を足の爪から上げると、瞬間、とても美味しそうなほんのり甘い匂いがした。
「…お菓子でも作ったンスか?」
「ちょっとパウンドケーキをな。分かったら手洗って来い。」
「うっす!」
堺さんがケーキ焼くなんて珍しいな、早く、早く食べたい、な!
とても上機嫌で洗面所で手を洗ってたら堺に早く来いって急かされちゃったよ。







世良にマニキュアを塗ってほしかった堺さんにケーキ焼いてもらいたかっただけです

prev | next

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -