『なぁ謙也ってさ』

「あ?」

『スピードスター、スピードスターってやかましいやん?』



いきなりなに言うねんこの女。

仮にも、ちゅーかばりばり彼氏の俺に対しての言葉ちゃうやろ。



「……それがなんやねん」

『せやったらイかせるんも早いん?』



名前の思いがけない言葉には?と頭にはてなを浮かべ、馬鹿にみたいに口をあんぐりさせる。

しかもこれが真顔で聞いてくるもんやから困りもんや。



「な、なに言うてんねん!」

『ちょっと本気で聞いとるんやけど』



逆にその本気が困るっちゅー話や。

まずなんでそういう思考になったんや。



『白石がさ、“謙也スピードスターやからセックスもだいぶスピードスターやと思うで”言うとった』


で、どうなん?と尋ねてくる。




白石〜〜!

あいつほんま余計なことしてくれるわ。


冗談は口癖だけにしてほしいわ!





「んなもん試してみるんが早いやん」

『え、ヤるの?』

「そのつもりで言ったんちゃうん?」

『えー、興味本位で?』



なんやねん。

俺めっちゃ誘われとるんか思うたわ。

いや、あれは誘ったととってもおかしないやろ。





「とりあえず試してみるんが一番やで」

『ヘタレの謙也にできるん?』

「おま…!その言葉覚えとけよ。気持ちよすぎて涙流せさせたるわ!」




その言葉を合図に名前を押し倒し、深く深くベロチューする。










『け、んやっぁああ!…あ、ぁっ』

「まだまだこんなもんやないで」

『ちょ、っと休憩…!』

「お前が持ち出してきたんやろ?」

『あっあ、あああ…またイっちゃ…イくうぅう!』



これで何回目や。

だいぶイかせたで。


名前は快感から理性はなくなり自ら腰を振っている。

涙まで流して喘ぎまくっとる。




『謙也ぁ、まだ、…はぁ…足りひん…っ』

「仕方あらへんな。じゃもういっちょいきまっせ」



再び激しいピストンを始める。

俺のモンが当たるたびに『いやっぁああん』ちゅーやらしー甘ったるい声で鳴いとる。





…まぁ、その声にごっつ欲情してまうんやけどな。

しゃーないやろ。

好きな女なんやし。



「おら、イけや」

『イく、イく、またイっちゃう…やあ、あっぁあ!』

「う…っぁあ」





今回の勝負事は俺を勝ちやな。

スピードだけは誰にも負けへんっちゅー話や。



浪速のスピードスターを舐めるんやないで?

これが噂のスピードスター