私は取りあえず壊れた携帯を鞄にいれ、校門をくぐり教室に向かった。
頭の中は携帯のことでいっぱいだった
教室に入り適当に挨拶を交わし席に着いた
そして鞄から壊れた携帯を取り出し修理可能かどうか再び見てみる
見た感じ、全く何がなんだかわからない
液晶にヒビが入り、折れた個所からは切れたコードが飛び出ている
普通なら、「え、無理無理。だるいし低学歴だから分かんないし」というのが普通なのだが、そうはいかない。
何故ならこの携帯は、蔵が私の入学祝に何ヶ月もお金をためて買ってくれた物なのだから
一年前から大事に使っていた私もショックだが
このことを蔵に言ったら私よりもっと傷つくだろう
大丈夫やで、とかいうんだろうけど内心傷つくはずだ
あぁーどうしよう
あの時はカッとなって、つい車の主を殺してやるとか思ったけど。
携帯ひらいてた自分も悪いよね。
謝罪入れてもらわなきゃ気がすまないけど。車もね。悪いからね、うん。
…そういえば今週末蔵と顔合わせるんだ
会ううたんびに携帯のこと聞かれるからバレちゃうし
あ、家に忘れたって言えばセーフか
いやいやいやいや
そんなん罪悪感MAXだし
うあーどうしましょうか
正直に・…言う…いや、うん
結局結論が出ないままド○モショップに行き修理可能か聞いてみた
受付のお姉さんは少し困り顔で修理不可能だが同じものはあると告げた
すこし悩んだが、蔵に買ってもらったものに代わりは無いと思い断って帰ってきた
私は自室のベットの上にねっころがった
そういえば中にはいろんなデータ入ってたんだよな…
蔵の寝顔とか、蔵との写真とか、蔵の・…蔵ばっかりじゃん!!!
思わず自分に突っ込みを入れた
あぁあ、どうしよう
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