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お月さまが見たくなった。
今日はどんな大きさで、どんな形なのか、どんな光を放っているの、とか。






2つのお月さま





それは今日だけじゃなくて大体毎日思う事、見る事だった。

ある日はベランダで見て満足、ある日は下から見上げたい。とか。そして今日は外に出て歩きながら見上げたい気分だった。



ついでにコンビニに行こうと考えてコートを羽織って、財布を持ってドアを開けると、すーっと一筋の冷たい空気が頬を撫でた。

一歩踏み出して、寒い。と言う一言より先に出たのは、凄い。だった。


目の前に広がるのは白銀の絨毯と、とっても小さな綿菓子のような、ふわふわ舞う雪だった。




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