ずっと前から今日はバイクでドライブ行こう!って決めてたのに生憎の雨。しかも横殴り。小雨ならまだしもこんな中バイクなんて乗れないよ。しょんぼりしてたらルイがあー…ぷよぷよすっか?って言うから頷いた。ほんとはドライブ行きたかったけど、あたしはルイと一緒にいれたらなんだっていいんだよ。なんて絶対言ってやらないけどね!


「よし!喰らえ3コンボ!」

「カッ!なめんじゃねー!」

「ぎゃああっ!5コンボ!」

「まだまだだな」

「また負けた…あ」


白熱した闘いを繰り広げていると窓から見える空が一瞬光った。数秒経ってから激しい音が辺りに響き渡る。かみなりだ。まだお昼なのに外は真っ暗だった。本格的になっちゃったな。これいつになったら止むんだろ。そう思ってたらまたかみなり。結構近いこれ。あたしはゲームに目を戻してスタートを押した。


「今度は負けないからね」

「……」

「よしよしいい感じ…へ?ルイ?」


赤いぷよぷよをいい感じに消して青いぷよぷよをコンボ用に組み立てていたら異変に気付いた。ルイが動かない。ぷよぷよが真ん中で詰まれていく。まさかまさかと思ったらそのまさか、1番上まで詰まれちゃってルイの負け。あたしが負けてばっかだから負けてくれたのかな?いやでもルイがわざと負けてくれるかな?隣に座るルイの顔を覗き込んだらルイは顔面蒼白で口を真一文字に結んでた。へ?顔面蒼白?なんで?凝視してるのにも関わらずルイはカチカチに固まったまま。ど、どうしたんだろう。ルイの顔の前で手を振ってたらカッと光った。地面が揺れるくらい大きな音が響く。うわ、今の絶対落ちた。かみなりすごいね。そう言った直後ルイががたがた震え出した。へ?…まさかルイ、


「かみなり怖いの?」

「カッ…」


いつものカッが弱々しい。賊学ヘッドのくせにかみなりが怖いんだ。あたしはぷよぷよを消してルイにそっと寄り掛かった。いつもならなんだよ、ベタベタすんなよ。とか言うのに何も言わない。なんか楽しいかも。あたしがにやにやするのが気に喰わないのか頭をぐしゃぐしゃしてきた。それでも弱々しく。しょうがないなぁ、甘えさせてあげるよ。





(メグに言ってもいい?)






101026
昔のものを修正してうp
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