《彼女がやってきました》
「スクアーロ、チョコちょうだい」
「お前なぁ、それ普通俺の台詞だぞぉ」
「え、スクアーロちょうだいとか言うの?可愛い」
「違ぇ!バレンタインは俺が貰う側だろぉがぁ!」
「えーそんな決まり誰が作ったんですかーいつ作ったんですかー何時何分何秒地球が何回廻った頃ですかー」
「小学生か」
「とにかく!ギブミーチョコレート!最近じゃ逆チョコっていって男からチョコ渡すブームもあるのよ」
「いや、別にブームじゃねぇだろぉ」
「喧しい!黙って私の為にチョコ作る!」
「解った解った」
《チョコが出来ました》
「出来たぞぉ」
「早ッ。ちゃんとしたもの作ったんでしょうね」
「当たり前だろぉ」
「ほんとに?毒とか入れてない?私への愛も篭めた?」
「入れてねぇし篭めた。さっさと食え」
「え?篭めた?何を?」
「何をってあ…うるせぇ早く食えぇえ゙!」
「やーん真っ赤になっちゃってかーわーいーいー」
「テメェエエ…!」
「いただきます!…むふー!中からチョコが出できた!めっちゃとろけてる!」
「…フォンダンショコラだ、知らねぇのかぁ?」
「聞いたことあるけど食べたことない」
「そうかぁ、よかったなぁ」
「うん、すごく美味しい!」
「後20個あるからゆっくり食え」
「スクアーロってば私の胃袋知り尽くしてるよね」
「俺後片付けしてくるからなぁ」
「あ、待ってスクアーロ」
「あぁ゙?」
「ありがとう、大好き。ホワイトデー楽しみにしててね」
「……」
「あら?真っ赤になっちゃってかーわーいーいー」
「うるせぇええ゙…!」
364日分の愛を込めて
(100214/にやり)