目下、絶賛夏バテ中であります。



私はもともと暑さには弱い方で、毎年夏場には食欲がなくなって貧血を起こす。
別に色白でもないごく普通の肌だけど、日に焼けると真っ赤になって何日も痛い。だから日焼け止めは絶対にかかせない。でも、外に出るなり汗が吹き出すこの暑さの中じゃ、何度塗り直したって限界がある。今年も私の肌は真っ赤だ。特におでこと鼻のあたま。ああ、最悪だ。みっともなさすぎる。こんなんじゃどこにも行けやしない。
…別に、どこに行く予定もないからいいけどさ。どうせどこに行っても暑いに決まってる。このまま家の中に閉じこもって、残りの夏休みを乗り切ろう。
お母さんには小言を言われるけど仕方ない。夏休みの宿題はとうに終わらせてあるし、家事の手伝いだってちゃんとやってる。別にいいじゃない、中学生の娘が毎日家でごろごろしてたって。

ごろーんごろーん。

私はベッドの上で転がった。ああ、だるい。
網戸にしてある窓の外からはセミの声が、なんとまあ元気なこと。うるさいなあ。…ああ、でもセミって7日間しか地上で生きられなんだよね…鳴き声くらい我慢してやるか。

ごろーんごろーん。ああ、暇だなあ。

「おい」

でもだるい。友達と遊びに行きたくてもとても無理だ。今外に出たら確実に倒れる。

「おい、うみ」

今日も朝から果物しか食べられなかった。その割に全然痩せた気がしないのは何故だろう。…ああもう、つまらない。はやく秋になってしまえばいいのに。

「うみ! 聞こえてるくせに、無視するな」

……私は仕方なく、のろのろと体を起した。
半分網戸にしてある窓の外のベランダに、背の高い男の子が立っていた。

「不法侵入。おまわりさん呼ぶよ」
「警察を呼ぶのは、ケイソツ……ブッ」
「…………ありがとう、ちょっと涼しくなったよ」
「礼にはおよバネー……ブッ」
「……黒羽先輩はここにはいないよヒカル」

相変わらずの幼馴染み、天根ヒカルと私は、家が隣同士だ。私の部屋のベランダとヒカルの部屋の窓は、向かい合っていて1メートルと離れていない。だからって毎回毎回飛び移ってくる奴がありますかね…今に落ちるぞ。
ヒカルは私の許可も得ずに勝手に網戸を引き開けて入って来た。おいこら。

「うみ、海行こう、海」
「はあ!?」

いきなり何を言い出すんだこいつは。
海なんて、こんな暑い晴天の日の、真昼間っから海なんて! 私には自殺行為以外の何物でもない。

「やだよ。暑いもん」
「暑いからいいんだ。泳ごう」
「暑いのやだよ。…私夏バテ中なの。だるいし、力出ない」
「食わないから力が出ないんだ。海の家で焼きそば食べよう」
「…ええー…。…あのさ、私、日焼けしておでこと鼻のあたま真っ赤なの。皮剥けてるの。恥ずかしいし外出たくない」

ぐずぐずと言い訳を並べたてたら、ヒカルが急に顔を近づけてきた。わっ、なにっ?

「…………」

ヒカルはやけに真剣な目で私の顔の…おでこと鼻のあたまを、じいーっと見つめる。
やばい、不覚にもどきっとした。そう言えば普段忘れがちだけど、ヒカルって顔だけは物凄くいいんだ。こんな至近距離で見つめられたら…。

「うみ、大丈夫だ。普段とそんなに変わらない」
「…………」

私の肩に手を乗せて、ヒカルがずばり言い放った。
むかつく。やっぱりこいつはデリカシーの欠片もないただのバカだ。こんな奴にちょっとでもときめいた自分が悔しい。

「やだ。絶対行かない。大体、なんでそんなに海に行きたがるわけ?」
「…だって、もうすぐ泳げなくなるし。今のうちにたくさん海に入らないと勿体ない」
「年中潜ってるじゃん、男テニ」
「……うみと海に行きたい」

うっ。でかい図体して、そんな捨てられた子犬みたいな目をするな。

それでも私が渋っていると、ヒカルは「…サエさんも来るよ」とぼそりと言った。なにっ。

「佐伯先輩も!?」

途端にコロリと態度を変えた私を、ヒカルが恨めしそうな目でじっとりと見る。
仕方ないじゃん、だって佐伯先輩は六角女子のアイドルだ。超かっこいい。憧れの人。佐伯先輩も来ると言うなら、仕方ない、しんどいけど頑張って出かけてみようかな、なんて。



「あああああああああつううううい!」

ヒカルと共にやって来た海。青い空も、きらきら光る眩しい海も白い砂もとても綺麗だけれど、やはり灼熱地獄なことには変わりなかった。ビーチサンダルの隙間から入り込む砂が熱くて私は悲鳴を上げた。しっかり塗って来た日焼け止めは、吹き出す汗と共にはやくも流れていそう。ウォータープルーフだって意味ないよこれじゃあ。暑さで頭がくらくらするし。

「…やっぱり失敗だったかなあ」
「そんなことない。絶対、夏は海に来るべきだ」

弱気になった私の発言を、ヒカルが真面目な顔で否定する。そりゃあんたはそうでしょうよ。超健康優良児だもんね…。
殺人的な真夏の太陽の下でも決してへばったりしないで、平気な顔でいる。海が大好きって顔。確かにヒカルには海が似合う。夏の、キラキラの海が良く似合う。
いいなあ。…それに比べて私のひ弱さといったら…。

「うみ、行こう!」
「え? …わっ!」

急に手を引っ張られて、波打ち際まで連れて行かれた。その勢いのまま、ばしゃんと青い海に入る。

「わ、つめた…」

太陽に焼かれた肌に心地よく触れる水の感触に浸る間もなく、ヒカルが手でバシャバシャと水をかけてくる。顔は濡らしたくないっていうのに、頭から容赦なく。小学生かこいつは!
思わずむきになって私もやり返して、やってみたら案外楽しくて気持ちよくて、ギャアギャア言いながら私たちは水を掛け合って遊んだ。結んだ髪がぐちゃぐちゃになるのも気にしないで、頭から水浸しになって。きらきらと反射する水飛沫を上げながら。

すごく気持ちいい。

時々大きめの波が来て足をすくわれて転んで、潜ってしまっても。青く透明な水の中はすごく心地よかった。思わず息を止めて潜ったままでその世界を見つめていると、心配したヒカルが体ごと抱きしめるみたいにして引き上げてくれる。
水面から顔を出すとそこは真夏の世界。暑くて、何もかもが眩しくて。
ヒカルの腕はいつの間にか、すごく頼もしくなっていた。

しばらくの間──かなり長い間──、子供みたいに夢中で遊んでしまって、私はへろへろに疲れた。
それはそうだ。もともと体力がないうえに、この夏休み中ほとんど外出もせずに家でごろごろと過ごしていたのだから。急に太陽の下でこんなに動いたらそれは疲れるに決まってる。

「ヒカル…私ちょっと…きゅうけい…」

息も絶え絶えにヒカルの肩に縋った私を見て、彼は少し慌てた顔をした、ように見えた。何しろ普段から表情の乏しい奴なので、本当に慌てたのかどうかはちょっと分からないけど。

ヒカルは私をほとんど抱えるようにして砂浜に戻って、さっき投げ出した荷物の中からバスタオルを取り出して敷いて、そこに私を座らせた。お礼を言う間もなく、さらに別のバスタオルが私の頭からすっぽりと被せられ、ドリンクのボトルがずいと差し出される。

「…あ、ありがとう」
「いいから。早く飲んで」
「あ、うん」

飲まなければ流しこまれそうな迫力だった。私は慌ててボトルに口をつける。冷えたスポーツドリンクが、喉を通って体に染みわたった。

「あー、おいしいー。生き返るー」

こんなに美味しい飲み物を飲んだのはいつぶりだろう。水分が体に吸収されるこのかんじも、久しく味わっていなかった。ほんとに不健康な生活をしていたんだな、私。

「うみ、大丈夫か? 無理させて悪かった」

大きな体をしょんぼりと縮めて謝るヒカル。うーん、垂れた耳と尻尾が見えるよう。
…なんにも考えてないような顔して、無理させた自覚はあったのかと私はちょっと驚いた。失礼ながら。
へこんだ様子がおかしくて、私は笑いながらヒカルの頭を撫でた。

「大丈夫だよ。思ってたより、すごく楽しいし」
「…本当か?」
「本当だってば。ねえ、面白かったよね、水かけっこ」

本心から言うと、ヒカルはぱあっと顔を明るくさせた。

「そうだな! 楽しかった!」

あ、やばい。また不覚にもどきっとした。ヒカルなんかに。
…そのとき、ヒカルのお腹と私のお腹が、同時にぐううう〜っと鳴った。

「……」
「……」

私たちは顔を見合わせて、同時にぶっとふき出した。笑いながらヒカルが立ち上がる。

「俺、焼きそば買ってくる」

そう言えば焼きそば食べようとか言ってたっけ。
私もい行こうと立ち上がりかけたのに、ヒカルに押し止められた。

「俺が行ってくるから。うみは休んでて」

そして、私の返事を待たずにダッと走っていく。疲れを全く感じさせない力強いフォームで。あっという間に小さくなる背中。
…ヒカルのくせにかっこいいじゃないか。
私はまたしても(あくまでも不覚にも!だ)ちょっとどきっとした。

ヒカルは海が似合うなぁ。夏に愛されてるみたいだ。私とは大違い。

それでも、今日は無理しても来てよかった。
思いがけず楽しかったし、お腹が鳴るほど健康的な空腹感を感じたのは久しぶり。

自分に言い聞かせるようにそんな事を考えていると、ふと、隣に人の気配を感じた。ヒカルにしてはやけに早いな、なんて呑気に見上げて…私は思い切り固まった。

「やあ。隣、いいかな」
「さ…さささ佐伯先輩」
「うん。こんにちは」

はいこんにちは。…じゃなくて!
めちゃくちゃ爽やかに微笑みながら勝手に隣に座って来た人は、誰であろう六角のアイドルこと佐伯先輩その人だ。うわ、近くで見ると本当にきれいな人だ。かっこいい。なんですかその甘い笑顔は。周りに星が散っているように見えるのは気のせいですか。それとも佐伯先輩はそういう仕様なんですか。
…そう言えば、佐伯先輩が来るってヒカル言ってたっけ。だから私、暑いの苦手なのにわざわざ頑張って来たんだっけ。ヒカルと全力で遊ぶうちにすっかり忘れてた。私としたことが!

「うみちゃん、だよね?」

佐伯先輩はにっこりと笑って私の名前を呼んだ。うわーうわーうみちゃんだって。ちゃんだって!
動揺のあまりろくに返事もできずにこくこくと頷く私。

「ダビデからよく聞いてるよ、君のこと」

なっ…なんだと…。
ダビデというのはヒカルの渾名だ。彫りが深くて大柄でダビデ像に似てるから。純日本人のくせにな! しかしそんなことはどうでもいい。

「あの…どんなことでしょうか…」

おそるおそる訊いてみる。ヒカルの奴、変なこと言ってたらどうしてくれよう…。
佐伯先輩は、そんな私の不安も吹き飛ばしそうな輝く笑顔で爽やかに答えてくれた。

「幼馴染みの女の子が、夏バテで毎日弱っていって心配だって」
「ああ…」

私はがくりと項垂れる。そんなかっこわるいこと、何も部活の先輩にまで言わなくてもいいじゃんヒカル…。

「日焼けが酷過ぎてつらそうだけど何かいい方法は知らないかとか、食欲がない人間は何なら食べられるのかとか、しょっちゅう相談されたよー」
「え…っ」

相談? 相談って、なにそれ。もしかして…私のこと心配してくれてたりなんかする…?

「あいにく俺たちもテニスバカでさ、夏バテとは無縁の奴らの集まりだから、ろくなアドバイスもできなかったんだけどね。食欲がないときは果物かな、くらいしか」

役に立たない先輩だよね、と笑う佐伯先輩。
その笑い方は、いつも学校で見かける優しくて大人っぽい佐伯先輩のイメージとはちょっと違って、むしろ可愛らしい印象を受けた。こんな先輩はレアだと思う。思うけど…今の私はそれどころじゃなかった。

くだもの。
昨日も今日も、私果物しか食べてない。どうにもだるくて食欲が出ず、でも果物ならなんとか食べられた。昨日は桃、今日は梨。お母さんはお隣さんからの頂きものだって言ってた。お隣さんってつまり、ヒカルの家だ。
もしかしてもしかして…私のため?

…どきどきする。なにこれ、なんだろうこれ。

佐伯先輩はそんな私を見て優しく笑って、きれいな動作で立ち上がった。海水パンツに、パーカーを羽織っただけの佐伯先輩。しなやかな筋肉の付いたお腹もはっきり見えちゃって、昨日までの私だったらキャーキャー言ってるところだ。写メくらいしてたかも。
…でも今は、残念ながら、非常に不本意ながら、私がどきどきする相手は佐伯先輩じゃなかった。ああ、もったいない。

「お、戻って来た」

先輩の視線の先を辿ると、両手に焼きそばのパックを持ったヒカルが駆け足でこっちに向かって来るところだった。

「じゃあ、俺はこれで。お姫様のボディガードは王子様にバトンタッチするよ」
「は、はあ…」

佐伯先輩は、先輩にしか許されない物凄い台詞と共に爽やかに去って行ってしまった。王子様って…それはあなたのことでしょう六角のロミオ様。ヒカルは王子様なんかじゃない。外見だけならそう見えなくもないけど、中身は王子様とは程遠い。ヒカルは…ヒカルは…、つまり、ヒカルだ。
ダジャレ好きでお馬鹿で不器用な、私の大事な幼馴染みだ。

結構な距離を息も切らさずに走って来たヒカルは、「お待たせ」と私に焼きそばを差し出して、それからちょっと言いにくそうな顔で「今、サエさんといたよね…」とぼそりと呟いた。

「えっ、ヒカルそれ焼きもち!?」

ちょっと可愛いじゃないか!と感動しながら訊いたのに、ヒカルは白けた目で私を見ただけだった。
何だよう、少しは動揺してくれたっていいのに。

太陽の下で食べた焼きそばは美味しかった。
食べ物が、ちゃんとお腹に入って、栄養になるかんじ。久しぶりに感じたと思う。嬉しかった。
ヒカルに言ったら、すごく嬉しそうに「そうか」と笑った。
昨日の桃も、今日の梨も美味しかったよ、と言ったら、ちょっと目を泳がせて「…そ、そうか」と答えてた。

「…サエさんが言ったのか?」
「ん? 何の話?」
「……なんでもない」


焼きそばを食べてから、また少し海に入って遊んだ。
ヒカルは私を気遣って何回も休ませようとしたけど、私はなんだかテンションが上がってしまって、大はしゃぎで海と戯れた。
髪も顔もぐちゃぐちゃだし、暑くて汗でべたべただし散々だけれど、水に入っちゃえばそんなのどうでもよくなって。ちいさな子どもの頃みたいにヒカルと一緒に遊べるのが楽しくて仕方なかった。

途中、佐伯先輩が「ははっ、仲がいいね」とすぐ傍を通り過ぎて行った。やっぱり爽やかにキラキラしてた。なんだろうあれ。発光してるのか?…あと女の先輩と手を繋いでた。なんだ、やっぱり彼女いるのかあ。
佐伯先輩が去った後で、何か言いたそうに私を見るヒカルに向けて、思い切り水をかけてやった。

「ヒカル、今、『失恋おつ』とか思ったでしょ? 思ったよね?」
「…お、思ってない。…こともない」
「どっちよ!?」
「…だってうみ、サエさんが好きなんだろ」

はあ。やっぱりか。私は呆れの溜め息をついた。

「だって佐伯先輩はロミオだもん。いわば六角の芸能人だもん。ヒカルはさ、ヒカルが『佐々木希可愛い』って言ったからってカノジョに嫉妬されたら困るでしょ? おんなじだよ」
「……じゃあ、うみはサエさんが好きなわけじゃないのか」
「そうだよ。好きは好きでも、アイドルに対する『好き』だよ。大体、私佐伯先輩のことよく知らないもん」
「……そうか。サエさんは佐々木希か。その例えわかりやすいな」

いやそんなこと言ってないよ。片手でヒカルに突っ込みのチョップを入れながら、私は「ああでも」とにやりと笑ってやった。

「さっきちょっとだけ話した佐伯先輩、すごく優しくて素敵だったなあ。後輩思いのいい先輩ってかんじで。先輩のこともっとよく知っったら、本当に好きになっちゃうかもしれない。ねえヒカル、今度テニス部の見学に行ってもいい?」
「駄目だ!」

間髪いれずに返って来た返事に、今度こそ我慢できずにふき出してしまう。

「なんでー? ヒカルのけち」
「…サエさんのことよく知ったら、うみ、サエさんのこと絶対好きになるから、駄目」

ばっかだなあ。そんなこと絶対にないのにね。
そう言うヒカルだって佐伯先輩を大好きなのがわかって、可愛い奴めと思えてしまった。

…撫でてあげる代わりに、飛びついて水の中に押し倒してやった。





散々海ではしゃいで、まあ、当然の結果として、私はダウンしてしまった。
家までの短い距離を歩く力も残ってないほどだるくて、仕方なくヒカルにおぶってもらった。

「…ごめんね、ヒカル」

夕暮れの道をゆっくり歩いてくれる、その振動が心地よくて半分うとうとしながら私は謝った。せめて家まで歩くくらいの体力だけは残しておくんだった…。

「気にしなくていい。俺こそ、具合悪いのに無理させて悪かった」

広い背中が答える。本当に、私の幼馴染みはいつの間にか成長して、頼もしい背中の持ち主になっちゃっていたんだなあ。ここはすごく安心できる。
今日が終わってしまうのが少し寂しくて、私はその背中にぎゅっと抱きついた。

「うお。な、なんだ?」
「ヒカル、今日はありがと。すごく楽しかった」
「…そうか」
「また連れてってね。頑張って体力つけるから」
「ああ」
「私重くない?」
「ああ、重い」
「なんだとこのー」

ヒカルの首にぎゅっと手を回して絞めるまねをしたけど、ヒカルは堪えた様子もなく笑った。くっそお丈夫に成長しやがって…。

「うそ。うみは全然重くない。ていうか軽すぎるくらいだ。もっと食べて力つけてくれ」

うん。
そうしたいな。

私は声に出さずに頷いた。ヒカルには伝わったと思う。

体質はそう簡単には変わらない。現に私はへばっているし、きっと夜には熱を出すし、酷い日焼けの後遺症にしばらく苦しむことになるのは必至だ。
それでも今日は行ってよかったと思った。暑いのは苦手だけど、つらいけど。抜けるような青い空とキラキラの海。いきいきと笑う幼馴染み。



夏が、少しだけ苦手じゃなくなった日。




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