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【創作】夕子様へ珠稀
【創作】夕子様へ珠稀
夕子様に捧げる珠稀です。一応オマケの別Ver.もあり。

夕子様から頂いたキリ番リクエストの内容が「キスをねだる珠稀」というものだったのですが、どうやって絵で表現すればいいものかずっと悩んでおりました。

キスをねだる…というとそのシチュエーションから甘い雰囲気、甘い言葉、甘い表情…みたいなのが自分の中では連想されるのですが、基本的に甘い系統のイラストは描かない人間ですので曖昧なイメージが浮かんでは結果的に形に出来ずに消え、浮かんでは消えという一連の動作をひたすら繰り返していました。

ほいで「だったら甘くないキスのねだり方を考えればイメージが湧きやすくなる&いつも通りの自分の絵が描きやすくなるのではないか?」と考えたのですが、そうなると「甘くないキスのねだり方って何ジャラホイ!!」と余計に思考回路が迷走し、何を描いていいのか分からなくなってきました。

そもそもキスのねだり方には色々ある訳でして、何も上半身に限った事ではないという可能性もある訳でして、「顔(ホッペとか口とか)にキスをねだると考えるから甘い絵しか思い付かない訳で、下半身にキスをねだる珠稀をイメージすれば甘さが消えて黒さが増すのでは。フンフン!」と思いました。

ですが、実際にイメージしてみると増加するのは黒さどころかただのエロさであり、「ねっ、○○ちゃん。ここにキスして!(ハート)」とか何とか意味不明な事を言いつつベルトの金具に手をかける珠稀の図しか思い浮かびません。ううむ。何というふざけた男とふざけたシチュエーション。ダブルで許し難い。しかし一番ふざけている&許し難いのはそういう発想しか出てこないアホな自分の頭だと思います。ヒー!!

さすがに「捧げ絵でそれはないわー」と思い直し、軌道修正した結果まとまったのがこのイラストです。場面設定としては、ベッドの上に寝ている珠稀→丁度今目覚めた所で「あ…?お早う、○○ちゃん…。今何時…?」と言いつつ、ベッドの傍らに腰掛けている夢主を抱き寄せようとして手を伸ばそうとしている瞬間みたいな感じです。

同じシチュでも秦君のような純情BOYだとどうやって夢主に「お早うのキス」を求めていいのか分からなくてきっと「キ、キスしたいですって○○様になんて切り出せば良いんだろう。どうすれば…!」とか凄く悩むのではないかと思うんですね。何とかして言葉で説明しようとして、でも好きな女性相手だからめちゃんこ緊張&ドキドキしてしまって、その一歩がなかなか踏み出せない感じ。

しかしその点珠ちゃん程の男になりますと(何だそれ)そもそも言葉で説明しないような気がするんですよね。口で言わずに「お早うのキスはないの?」と目で訴える感じ。女タラシって口だけじゃなく視線でもビシバシに女をタラシてくるじゃないですか。珠稀がじっと目を見つめてきたら「キスして」の合図(だと思う)。うーん、ここまで説明してみて全然まとまっていない罠!!

もう構図とか考えるのが致命的に苦手な人間なので今回はどうしようか迷いまして、「たまには好きな角度&描きやすい角度ばっかりじゃなくて苦手な角度にも挑戦してみるか」と思ってやってみたのがコレです。

落書きの姜維&周喩で挑戦した「斜め○度から見た顔」みたいなやつです。一応この珠稀は自分の中で正面からでも真横からでも真上からでもなく、何て言えばいのでしょうか、こう…右側の視点から若干見上げていると言いますか、アオリが入っているような構図です。自分で何を言っているのか分かりません。デッサン狂いまくりなのはいつもの事!

珠稀については夢小説の中で散々「彫刻のような」「宝石のような」「稀に見る美男子」みたいな外見描写をしていますので、そう主張しているからには何とかして自分が描くイラストの方でも「美しい男」を描きたいと思っているのですが、毎回その試みが失敗に終わっているのが残念無念合掌です。

『裏社会の抱かれたい男bP・珠稀様』という通り名を自分で付けてしまった以上、それに相応しい色男の絵を描きたいと思うのに…。小説で調子こきまくると絵にした時に自分の首を絞めるよ!という好例だと思います。でもこれは版権キャラでも言える事ですよね。夢小説の中&ネタ帳等でめちゃんこ無双キャラの事を絶賛する描写をしていますのに、自分の絵だと本家無双キャラの格好良さが全然出ていない寂しい結果に…!

寝起きのシチュという事で通常時に比べて目が細目の半開きアイで瞼が重くのしかかって「トロン」みたいな感じを目指してみたのですが、何かただ単に目付きが悪い男になってしまっただけのような気がします。「薄目」とか「半目」とかって凄く変な顔になりそうで描くのが難しいです。もっと練習しないといかんですね。

このリク絵に取り組み始めた時は普通に水彩でいこうと思っていたのですが、アクリル塗りを始めて以降に線画が完成したのでいい機会だとばかりに厚塗り風にしてみました。前回の厚塗り風趙雲と同様、髪の毛のハイライトの入れ方に迷いました。今回は試験的に普段より強めのハイライトで線状に入れてみたのですが、何かちょっとだけセル画風と言いますかアニメ風の「パキッ」とした感じになった気がして、自分の絵として考えますとどことなく違和感を覚えます。うーむ。

以前から思っていた事ですが、最近厚塗り風に挑戦し始めて特に感じるようになった事は、自分がお絵描きする時は男女問わず化粧をしている時と同じような錯覚を覚えます。

まずキャラの顔にベースの色をファンデーションのように施して、濃いめのファンデをシャドウ代わりに上から幾重にも重ねて陰影を作り、眉鉛筆で眉毛を描き、上瞼〜下瞼の周囲をグルリと取り囲むようにアイシャドウをグラデーション風に伸ばしていき、両睫毛にマスカラをたっぷりと塗って1本1本を目立たせ、最後に唇にグロスをのせて完成!みたいな。自分の絵の描き方を思い返してふと思いました。本当に化粧と一緒だなー!

オマケは奥様風仲達夢絵・陸遜夢絵と同様に台詞入り+αのンンン〜な加工バージョンです。例によってサイトの雰囲気的に普段の傾向とは異なる感じのイラストですので、こっそり隠しの方向性です。珠ちゃんは性格的に待てない男子ですので、キスをねだる時は「早く!」とか言いそうな感じがします。そうは言っても、ドS+俺様な彼が夢主に「〜しろ」と命令するのではなく、「ねだる」というのはいささか超常現象っぽい気もしないではないですが…!

いつも通りの仕上がりな上に謎過ぎるイラストとなりましたが、謹んで夕子様に捧げさせて頂きたいと思います。夕子様のご期待に沿えているかどうかは分かりませんが、このようなイラストでもよろしければお受け取り頂けますと幸いです。夕子様、リクエスト有り難う御座いました!

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