甘えサボを考えてみる | ナノ

08/02(Sat):一緒に入ろ?


家の目の前。
大きな広い公園でピクニックデート。
お弁当食べたり膝枕してあげたり、
すごーくホコホコな2人。

しかし突然のゲリラ豪雨。
空はまだ陽の色を少し残したまま。
黒い雲だけど所々明るくて、全く嫌な感じはしない。

大慌てで片付ける。
面白すぎて笑ってる2人。
バスケットに無造作にシート突っ込んで、手を繋いで走り出す。

帰宅。
ドアの前でサボが鍵を開けるのを見ながら、雷にテンションが上がったりとかして楽しそうな女。

ドアを抑えて、先に女を入れてあげる。
玄関で荷物を全部下ろして、びしょびしょの靴をぬぐ。
濡れてるからその先には上がらない。


「楽しかったね!」
満面の笑みで振り返る。

開いたドアの外、
灰色の空の所々から射す陽の色が、その笑顔を眩しく見せる。きらりと雫が落ちた。

「タオル借りてもいい?………サボ?」


ドアを閉めて。鍵を締める。
再び振り返ろうとした女を、
後ろからゆっくり抱き締める。

横顔のラインに沿うように顔をくっつけて、耳の後ろで静かに話す。ふざけてもいない、落ち着いた声。


「お風呂、入ろっか」


あまり甘えない彼の、真面目そうな語り口が愛しくて嬉しくて、自分に回された腕をぎゅっと抱き締める。

「うん」

しばらくそのまま、ユラユラ揺れながら甘い雰囲気を楽しんでる。そのうちゆっくり向かい合って、微笑みながら互いに唇を寄せる。


「風邪、ひいちゃうもんね」


ふふ、と笑いあう2人。
少しずつ脱がせ合いながら、何度もキスをして、抱きしめて、中々バスルームにたどり着かない。

そんな、
彼女が愛しすぎる、
一緒にお風呂に入りたいサボ。



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