中等部、入学式。
しかし私は、その日も新聞配達をしていた。

「ええと、次は…跡部、さん宅?」

跡部さん、というのは新しい名だ。
引っ越して来た人だろうか。
まあいいや、配るものは一緒なんだから。



「…大きいなあ…」


跡部さんは上流貴族か何かだろうか。
その家宅は大きくて宮殿のようだ。
圧倒されながらも、綺麗なポストに新聞を入れる。
ここに来る度緊張しそうだなあ。


配達を終え、私は入学式の身支度をする。
氷帝学園までは徒歩30分だから、なるべく早く行きたい。
天気予報を少し見て、私は入学式へ向かった。



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