ジャンルカがデート中に女性を目で追ってることは良くあることだ。
今日は練習もなく嫌がるを無理やり連れ出しジャンルカジェラートを片手にブラブラと地元ローマを歩いていた時だ。
ジャンルカの目は近くをあるく女性へと向けられていた。
スラッとスカートから伸びた白くつややかな長い足に、それなりに高い背。
栗色のふわっとした髪の毛に高い鼻の青い目、ジャンルカのすきそうな女性。
急にポタリと手につめたい感覚、目線をジャンルカから自分の手を見るとグレープのジェラートが解けた液体が付いていた。
急いでジェラートにかぶりつく、ジェラートの冷たさが歯にしみてじんわりと痛んだ。
目線ジャンルカに戻すとさっきまで女性に向いていた筈のジャンルカの目線が自分に向いていてパチ、と目が合う。
それに驚き急いで目をそらすとジャンルカはケタケタと笑った、何が可笑しいんだ。
「ジャンルカまた女の子目でおってただろ?」
皮肉交じりにそういうとジャンルカは「だって可愛いかったから」と偉そうに声を張り上げて言った。
果たしてこれをデートと呼べるのかは疑問である。
気がつくと日は落ち、空はオレンジ色へと姿を変えていた。
あの後も一通り街をぶらついてみたりカフェでお茶をしてみたりして時間をつぶしていた。
いつもの、当たり前の日没だった。
家路へ向かう帰り道、流行の曲を口ずさむジャンルカの手をぎゅっと握るとジャンルカは驚いた表情で俺を見た。
少し顔を赤らめて怒るジャンルカがなんだか面白くて今度はこっちがケタケタと笑う。
するとジャンルカはむすりと膨れて手を離した。さっきと立場が逆になりそれが凄く可笑しくて腹を抱えて笑ってしまう。
「なに笑ってんだよ」
「いや、ジャンルカが面白くて」
こみ上げる笑いを必死に抑えながらそういうとジャンルカはあ、と呆れ気味にため息をつき手を頭の後ろに回し口を開いた。
「まあでも」
「ん?」
「お前と付き合ってよかったかも」
不意にジャンルカの口から紡がれた信じられない言葉に耳を疑う。
普段の素直の欠片もないジャンルカからは想像できないような言葉である。
「お前といたほうが女の子といるより楽だわ」
楽、というジャンルカの照れ隠しの中にこめられた別の意味にどうしようもなく恥ずかしく嬉しくなりおもわず後ろから抱きついた。
バカップルと言うのはこういうことを言うのかもしれない。




マルコとジャンルカ
ハッピーバースデー著芽!
円風か基緑にしようと思ったのですがマルジャンが足りないといっていたので
マルジャンにしました。
お誕生日おめでとう^^大好きです!これからも宜しくね^^



title にやり


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テーマ「人外ファンタジー」
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