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「#幼馴染」のBL小説を読む
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メカニカール

「こんにちはー、お邪魔します」
「……こんにちは」
 科学技術推進科を覗き込む二人に、そこで待っていた四人の視線が同時に注がれた。白衣を着た青年、真島は新たな仲間と仲間の先輩に微笑を向け、沢山の書類を手にしている。
 黄昏エースは無邪気に拍手で迎え、明星キングは丁寧に礼をした。
 そして。
「よぉ! 待ってたぜぇ、蓬莱樹! ロイド! んな所突っ立ってねぇで入った入った!」
 乱暴なくらい歓迎をする十六夜ジャック。二人を科学技術推進科に引っ張り込んだ十六夜は、自慢げに振り向き、兄弟に向かって宣言する。
「俺らを助けてくれる仲間だぜ!」
 自称科という特殊な能力を持たない学科の生徒を半ば力ずくというか、しつこく勧誘したこの次男坊は、ポプリ君が戦士として加入するのが素直に嬉しいらしい。
 真島が頭を下げ、デトロイトさんも頭を下げ返し、会話が始まる。
「ようこそ、科学技術推進科へ。まずは身体能力の基本データを取らせて貰うよ。そこからスーツのスペックへと話を移そう」
「デザインと……命令変換の回路は……共同制作で」
「勿論、そのつもりだ。これから宜しく頼むよ、デトロイトさん」
「……よろしく」
 メカニック担当とメカニック好きな少女の会話に、まず十六夜がついていけない。何か小難しい会話をしているらしい、と判断した十六夜は、話を聞くのをやめた。いや、やめるなよ。
「蓬莱樹ー、身長測らせろ身長!」
「え? 身長……ですか?」
「そーそー。そういうのもブレスレットに登録されっからさ!」
「へぇー」
 簡単な身体測定は戦士側に任せてあるらしい。明星がメジャーを持ってくる。黄昏が横に並び、僕のほうが大きい! と喜ぶ。
 それに十六夜が突っ込む。
 わいわいがやがやと身体測定を進める三兄弟を見ながら、真島はデトロイトさんに説明していた。

「ナノマシンを搭載する事によってオートガードが可能になるが、どうする?」

「入れる。あと……この、ライ○セイバーに……所持者認識プログラムを……」

「それは良い考えだね。では、プログラムの基盤はデトロイトさんに任せても?」

「……勿論」

 科学技術推進科、新たな仲間を向かえ、何だか嬉しそうである。
 
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