×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
地名メモ
春神三兄弟が暮らす現代ファンタジーの世界のメモ。
都道府県や市区町村などの地名を書いていくだけ。
変わる可能性あり。もじりや駄洒落ばかり。あと中二病と厨二病。
徐々に増えていく。解説はこじつけ。


○発怪道(はつかいどう)
 その昔、北より強く悪しき魔物が攻め入ってきたという伝承から、悪鬼発祥の地として名づけられた。真相は定かではない。

○亜錘(あおもり)
 北より出でた魔物を頑強な結界でしばらく食い止めたという伝説がまことしやかに囁かれる地。魔物を短からぬ間鎮めたことから、錘(圧するもの)の亜種(類)として名づけられた。

○今際手(いまわて)
 はるか昔、高名な呪術師の死に際を見届けた一族が住んでいたという地。今際の際を看取った送り手、が語源らしい。

○魅山羊(みやぎ)
 悪魔の象徴である山羊さえ魅了するといわれる不可思議な実力に満ちた地。人間を飼い殺そうと現れた悪魔を逆に飼いならす者までいるという。

○芦北(あしきた)
 元は「悪しき田」。浄化されずに魔のたまり場となっていたのを、知恵を持った者(人間=考える芦)が清め、魔が逃げていった(北)ことから字を改められたようだ。

○天館(あまやかた)
 三百年ほど前、虚空に建ち天神が暮らしているという館へ到るための、空へと伸びる細道が確認された、という都市伝説がまことしやかに囁かれる地。

○伏神間(ふくじんま)
 神々が寝所として、疲れを癒す宿場として、心を休める慰安所として利用していたという神話が残る地。神様の寝床、という意味らしい。

○射場ノ戯(いばのぎ)
 弓術に秀で、戯れるかのように次々と的を落としていった強者が生まれた地らしい。住人が朗らかである事も「戯」の字に結びついているようだ。

○糸契(いとちぎり)
 赤い糸を結ぶ指(小指)での約束(契り)を必ず果たす、義理堅い住人が多いという。個人差はあるが。その約束が家系や血統を形作ることもあるらしい。

○軍ノ舞(ぐんのまい)
 百年に一度、白いカラス天狗たちが舞いを山神へ奉納する為、この地を囲う山々へ降り立つという伝承が古めかしい巻物に書かれていたという。

○朝入珠(あさいたま)
 夜明けの日差しがまるで輝く宝のように見えた、朝が来るたび空に真珠が輝く地だ、という百年前の旅人の手記が見つかった。

◯太刀花(たちばな)
 花の道、剣の道、文武両道であれという先人の意思を受け継ぐ県。退魔師と式神使いが並存する不思議な県。

◯投棄妖(とうきよう)
 人に追われ弱体化した魔物を式神として雇っていた、捨てられた妖怪にとって最大の雇用の場だった場所。

◯刀ケ和(かたながわ)
 その昔、妖刀を使うはぐれ者が住み着き、謎多き結界が張られた県。今でも謎が多いらしいが住人は至ってあけすけ。

◯鬼井形(おにいがた)
 前と後ろの鬼が鳥居を守ると言われている不可思議な伝承の多い県。米がうまい。一家に一人手伝いの鬼がすむらしい。

○富病(とみやま)
 病に対して豊富な薬が作られる薬学の県。逆を言えば薬や祈祷が豊富すぎて相手を病に陥らせることもできる。

○和解志(わかいし)
 魔も人も共存しようという意思の強い県。魔物と人間のハーフが最も人権を持って過ごせる場。

○不悔(ふくい)
 転ばぬ先の杖。魔や妖の者たちが暴れだした際の対応がどの県よりもスムーズなのは、悔いることがないよう先手を打つ性質からか。

○病無(やまなし)
 聖の結界と式神と化した身近な神々のおかげで陰の気による病気が力をなくす県。療養の地にも使われる。

○名叶(ながのう)
 自身の名と意思を表明し志を貫けば、たいていの物事は叶う……と言われている県。道理に外れたことは勿論叶わない。

○疑符(ぎふ)
 高名な僧侶だという男が渡した札(符)を疑い、男をまじないで占ったところ人を化かす妖だったという。変装、変化を看破する者が多い県。

○渦潮禍(うずしおか)
 その昔、水を操るも力が制御できず大きな湖を作ってしまった女神がいたという伝承の残る県。

○在壱(あいち)
 一番先に生まれた火の神がこの地に舞い降り、滞在したという伝説がある県。温かい心の者が多いのは火の神由来だとか。

○見(まみえ)
 鬼視の能力を持つ者が多く住む県。魂やゆらぎなど人には見えないものが見えるらしい。

○此岸(しがん)
 納棺師や祈祷師など彼岸へ送る者が多いことから、彼岸の反対の意味を持つ言葉が与えられた。

○鬼妖都(きようと)
 発生した妖や魔は吸い寄せられるようにこの都へ住み着くという。魔物との主従契約が最も強く、魔に対応する職業も最も多い県。

○王逆(おうさか)
 権力よりも経済力が物を言う。貴族でも金がなければ相手にもしない、実利主義の商人がおこしたとされている地。客には誠実らしい。

○氷豪(ひょうごう)
 この地方では珍しく氷雪の能力を持った実力者が神の助けとなったという伝承から名づけられた地。本当に氷雪系は珍しいが、その分驚くほど強い。

○習(ならい)
 鬼妖都にならい魔の者を手なずけ、王逆にならい実利を第一とした結果、魔物とのビジネスが発展したといわれる地。神社仏閣の力が強い。

○若病(わかやま)
 とある商家の若旦那が病い臥せっていたが、病に邪と魔を当てて退散させたところ病気知らずとなった、という昔話がある県。

○盗取(とっとり)
 名のある盗賊が生まれ育った地。今では防犯キャンペーンに力を入れる県となっているので盗賊も肩身が狭い。

○刺真似(しまね)
 山に出るという大妖を刀で刺し殺した武士がいた県。今では舞踊で魔物を刺す真似をしているので明治ごろに名が定着した。

○大萱間(おおかやま)
 かやぶきの大屋敷――通称、妖怪屋敷――に住み、多数の妖を召使として過ごす人間がいたらしい県。

○拾魔(ひろいま)
 地の奥深くから湧き出る魔物を討ち取り、残党の居場所として自身の部下にし拾い上げる豪胆かつ柔和な者が暮らす県らしい。

○邪間口(やまぐち)
 江戸初期頃から存在する「邪悪な者を制度で取り締まる役場」発祥の地。なので、邪の間口らしい。

○匿島(とくしま)
 その島に何があるか長年隠されてきた地。調べによると、どうやら人間と狸が昔から共存していたのを他の県には秘匿していたらしい。狸と人のハーフが多い。

○赤側(あかがわ)
 赤い花=彼岸花の側に近い(あの世に近い)とされている県。どうやら昔、冥界へ繋がるとされる大きな亀裂がそこかしこに認められていたらしい。

○愛姫(えひめ)
 愛らしい姫君が生まれ、姫君を魔物に食われないよう赤川の亀裂の中で育てたという古い文献がある地。姫は不思議な力を手に入れたとか。

○狐打(こうち)
 狐が打った刀とされる不可思議な妖刀を産出していた県。狐塚一刀(こづかいっとう)という刀は資料館に展示されている。

○服御歌(ふくおか)
 歌といってもミュージックではなく和歌や川柳。祝詞を混ぜた歌をよみ、悪霊を退散させた者がいたらしい県。

○性(さが)
 己の性質に任せて魔とも人とも付き合っている県。神とも対等に接するらしく、お神酒を宴会風にお供えするところもあるとかないとか。

○名ヶ先(ながさき)
 実力が付く前に名前が売れてしまった武士が、後がない状態で前進を続け、本当に実力をつけてしまった。という史実が残る県。

○復魔元(ふくまもと)
 大魔を元から切り捨て対峙しても再び蘇り、同じ退治劇を何度も繰り返し、煩悩の数切り捨てたところでようやく魔に打ち勝ったという伝承の県。

○覆田(おおいた)
 田を覆うバッタの群れ。しかし食害はない。どうやら奈落の底に住む何者かの加護らしい。

○御邪裂(みやざき)
 邪悪なものを引き裂く薙刀が奉納されたことで有名な県。魔物や妖にとって住み心地は良くない地。

○加護島(かごしま)
 先祖や神々の加護を受け、魔物が入ってきたとしても大した悪さができない地。そのため魔物に対してフレンドリーに接する人が多いらしい。

○起亡和(おきなわ)
 亡くなった人がマジムンとして蘇るという怪奇現象が数十年に一度起きるとされるが、蘇ったその者が何をするかと言うと宴会である。和みの力が強い地らしい。


おわり。