※ヒロトはライオコット島、緑川は日本にいます。
※会話文。










プルルル…、
プルルルルル……



「はい、もしもし?」

「…あ、緑川?俺だけど…」

「ヒロト!久しぶり!!どうしたの?練習で忙しいから暫く電話できないって……」

「うん、そのつもりだったんだけどね。ちょっと緑川に言いたいことがあって」

「……えっ!?」

「今、緑川ドキッとした?」

「し、してない! …で?言いたいことって何?オレだって忙しいんだぞ!」

「あはは、ごめんごめん。…まぁ、そんなたいしたことないんだけどさ」

「たいしたことないのかよ!…じゃあ手っ取り早くお願いね」

「…つれないなぁ」

「放っとけ」

「あのね、この前天使とか魔界とかの人とサッカーしたって言ったでしょ?その時に一緒に練習してた海外組の人達に言われたことなんだけど」

「海外組って…あのフィディオとかマークやディラン、エドガーとかテレスたち!? うっわ…!ヒロト何言われたの?いいなー!オレも会いたいなぁ!!」

「そうそう。その人達にね、俺の携帯の待受画面を見られちゃって」

「…携帯…?待受画面……?」

「うん。今の…っていうかライオコット島に来てからずっと俺の待受画面は緑川の写真にしてるんだけど…」

「…ばっ!?ちょ、なに人の写真を待受にしてるんだよ!?」

「まぁまぁ。それでね、その写真を見たディランが『Oh!その写真の子とってもcuteだね!』って言ったんだよ」

「ヒロト、それディランの真似?へー、ディランってそんな喋り方なんだ…」

「まぁね。でね、そしたら今度は自称英国紳士?のエドガーが『なんて可愛らしいお嬢さんだ…』って言ってくるからさ、俺が思わず『この子は俺のだから』って言っちゃったんだよ」

「………はぁ!!?誰が『お嬢さん』だよ!ヒロト!なんで訂正してくれないんだよ!思わず発言する前にまずオレの性別を訂正してくれ!!!」

「いや、俺としてはお前の性別を訂正するより、エドガーの恋心を訂正する方が重要だったんだよ」

「なんだその優先順位!!!」

「それでなんかさ、緑川が俺の彼女ってことになっちゃって…」

「………………マジで?」

「…今、緑川本気でドン引きしてるでしょ?」

「当たり前だろ…性別間違われるわヒロトの彼女にされるわ……」

「…でも、あながち間違ってはないよね?」

「……間違ってる。性別!」

「性別なんてたいしたことないって」

「あるよ!大ありだよ!!てか、ヒロトお前最初に『たいしたことない話』って言ってたよなぁ!?全然たいしたことあるし!もっと早く言えよ!!」

「緑川可愛いし、性別なんてどっちでもいいかな、と思って。俺は緑川だから好きなんだし」

「………ほんと、そーいうクサイ台詞よく言えるよな…」

「褒め言葉として受け取っておくよ」

「はいはい。てか、オレも絶対そっち合流するから!待っててよ!」

「分かってるよ。じゃあ緑川がこっき来たら海外組のみんなに『俺の彼女です』って紹介するね」

「なんでだよ…むしろオレが男だって事をちゃんと訂正してくれ…!」

「だって、みんな本気で緑川のこと女の子だって思い込んでるから、面白くって」

「面白がるなぁー!!もう!!用件済んだんだろ!?切るぞ!!」

「…あっ、待って緑川」

「……なんだよ…?」

「あいしてる」

「……………」

「……あれ?緑川??………切れたかなぁ?もしもーし」

「…………ばかヒロト」

「俺が緑川に電話した理由、察してくれた?」

「…うん、もう分かったから!分かったから……切るよ」

「うん、おやすみ」

「………おやすみ、ヒロト…」

「…うん?」

「…オレも、あいしてる」








離れていても気持ちは一つ。


(…緑川、今のは反則……!)

(うわー…、今度電話きた時気まずいな…)










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唐突に書きたくなったので。
あるあーるネタですみません…^o^





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